Tiプラスミドの複製
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/23 16:16 UTC 版)
「Tiプラスミド」の記事における「Tiプラスミドの複製」の解説
Tiプラスミドの複製はRepCタンパク質によって駆動される。RepCはDNAに結合するN末端ドメインとC末端ドメインから構成される。変異体解析によって、機能的なRepCが存在しなければTiプラスミドは複製を行えないことが示されている。repC遺伝子内には、約150ヌクレオチドのoriV配列が存在している。RepCタンパク質はこの領域に結合することが示されており、複製起点としての役割があることが示唆される。Tiプラスミドの複製過程は完全には理解されていないものの、複製の開始段階はRepCの発現とoriVへの結合に依存している可能性が高いと考えられている。RepCタンパク質はシスにのみ作用する点は特筆すべきである。すなわち、RepCタンパク質は自身がコードされているプラスミドの複製だけを駆動し、細菌細胞中に存在する他のプラスミドには作用しない。
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