SIGSALY以降
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/05 17:26 UTC 版)
「SIGSALY」の記事における「SIGSALY以降」の解説
SIGSALYは非常に複雑なシステムで、運用の手間やコストが大変だったこともあり、第二次世界大戦終了後の1946年に使用されなくなり破棄された。しかし音声暗号化システム自体のニーズは高く、その後1949年にアメリカ政府とベル研究所が協力して暗号化装置KO-6が開発された。これはSIGSALYの技術をそのまま応用し音声以外の暗号化も行えるよう汎用化したもので、冷蔵庫3台分程度の大きさになった。 続いて1953年には音声暗号化装置KY-9が開発された。これは12チャネルのボコーダーとハンドメイドのトランジスタを使用し、重さはSIGSALYの55トンから256kg(565ポンド)に低減された。 さらに1961年に開発されたHY-2 16チャネルボコーダーはモジュール化された回路を使い45kg(100ポンド)まで軽くなった。これらはSIGSALYと同様にアナログ方式のチャネルボコーダーを使っていたため音質が悪かった。 その後デジタル信号処理の技術進歩により様々な音声符号化技術と暗号化技術が開発され、アメリカを中心にSTU-III(英語版)やSTE(英語版)など多くの音声暗号化装置が使用されている。
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