S-算術格子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/13 04:20 UTC 版)
「局所コンパクト群における格子」の記事における「S-算術格子」の解説
算術格子には S-算術格子と呼ばれる重要な一般化が存在する。その最初の例は部分群としての対角線埋め込み S L ( 2 , Z [ 1 p ] ) ⊂ S L ( 2 , R ) × S L ( 2 , Q p ) , S = { p , ∞ } {\displaystyle SL\left(2,\mathbb {Z} \!\left[{\frac {1}{p}}\right]\right)\subset SL(2,\mathbb {R} )\times SL(2,\mathbb {Q} _{p}),S=\{p,\infty \}} によって与えられる。これは(実および p-進の)「異なる」局所体上の代数群の直積群における格子になっている。これは、整数環 Z の素数 p による局所化に成分を持つ、位数 2 の単模行列全体からなる。集合 S は Q の座からなるもので、すべてのアルキメデス的座を含む。当該の局所コンパクト群は、Q 上(あるいはもっと一般に大域体上)定義されたある固定された線型代数群の直積群の、S に属する座における Q の完備化上の点の成す群である。ここから離散部分群を得るのに、上で整数成分の行列を考えたことの代わりに、ここでは S に属する素数(非アルキメデス的座)上での局所化に成分を持つ行列を考えるのである。適当で一般的な仮定の下、この構成で実際に格子が得られる。S-算術格子のクラスは算術格子のクラスと比べて非常に広範なものとなるが、多くの特徴を共有している。
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