Poscaとは? わかりやすく解説

Posca

名前 ポスカ

POs-Ca

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/26 13:34 UTC 版)

POs-Ca(ポスカ)は江崎グリコ研究開発した高水溶性のカルシウム素材(リン酸化オリゴ糖カルシウム)であり、それを配合した特定保健用食品(ガム)の名前。

調製

澱粉はその組成にリン酸エステル結合を含んでいることが知られており、中でも馬鈴薯のその含量は高いことが知られていた[1]。この馬鈴薯澱粉中のリン酸エステル基に注目し、澱粉の加水分解物から全く新しいオリゴ糖、すなわちリン酸化オリゴ糖を調製した[2]

現在、リン酸化オリゴ糖はカルシウム塩(Phosphoryl Oligosaccharides of Calcium)として、北海道の馬鈴薯澱粉より調製されており、未利用資源の高度利用として注目されている。2008年洞爺湖サミットでも紹介された。

特性

このPOs-Caはカルシウム源としての利用性の高さだけでなく、う蝕原性細菌であるミュータンスレンサ球菌の栄養源にならず、ショ糖の発酵によるプラーク内のpH低下を緩衝作用によって抑制する特徴を有している。

また、POs-Caはショ糖およびミュータンスレンサ球菌の存在下でも人工プラーク(非水溶性グルカン)量およびエナメル質の脱灰を抑制させる効果を有しており、初期むし歯(隠れむし歯)の高い再石灰化効果を有していることが知られており、ガム食品など広く利用されている。口内環境に着目し、ガムに配合されたPOs-Caが唾液中に溶解して、カルシウムイオン(Ca)を上昇させ、歯の組成であるハイドロキシアパタイト結晶の比率(Ca/P=1.67)に近づけるという独自の商品設計で特定保健用食品「ポスカム」が開発された。本来、唾液にはリン酸(P)が豊富に含まれており、不足しているカルシウムイオンを増やすという合理的で効果的な商品設計を行って特定保健用食品の許可を受けた。

さらに、ポスカ配合ガムを噛むと溶けたカルシウムイオンが唾液中に増強され、再石灰化が促進されるだけでなく、ポスカのカルシウムは健全な歯と同じハイドロキシアパタイト結晶としてエナメル質に取り込まれることが播磨にある世界最高性能の放射光施設SPring-8で科学的に実証されている。本研究成果は2010年度の「ひょうごSPring-8賞」に輝いた。食品でのSPring-8の利用実績も珍しいが、受賞は初めてである[3][4]

製品

江崎グリコから「POsCAM(ポスカム)」「POs-CA(ポスカ)」「POs-Ca F(ポスカ・エフ)」が、大正製薬から「デントウェル ポスカ」[5]が製品化されている。

脚註

  1. ^ Hizukuri, S., In Carbohydrates in Food (A.C. Eliasson, ed.), pp 375-379, 1996, New York, Marcel Dekker, Inc.
  2. ^ Kamasaka, H., et al., Biosci. Biotech. Biochem. 59, 1412-1416.,1995.
  3. ^ 田中美由紀ら, 日本歯科保存学雑, 52, 534-541, 2009.
  4. ^ Tanaka T.,et al., Caries Res.44, 253-259, 2010.
  5. ^ 江崎グリコが開発したポスカを配合した特定保健用食品ガム「デントウェル ポスカ」新発売』(プレスリリース)大正製薬株式会社、2009年11月9日http://www.taisho.co.jp/company/release/2009/2009111901.html2017年6月27日閲覧 

外部リンク



ポスカ

(Posca から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/03 13:54 UTC 版)

ポスカ、丸芯/中字くろ色
カラーバリエーション

ポスカ(POSCA)は、三菱鉛筆が発売している水性顔料インクを使ったサインペン(またはフェルトペン水性マーカー)。本体のラベルには「ポスターカラーマーカー」と書かれている。

概要

不透明の水性顔料インクを使用し、ポスターカラー(絵具の一種)のように鮮やかに発色し、乾燥後は耐水性があり、重ね書きや、にじみや裏移りしない、水性なので素材を侵すことないなどの特長がある。当初の想定する素材はサインペンが示すところの紙への描画であるが、顔料インクなので金属ガラスプラスチックなどにも書ける(ただし固着性が弱いので爪で引っかいたり布で強く擦ったりすると簡単にはがれてしまう)。色数は豊富にあり、金色銀色などメタリック系を含めて最大29色用意されている(過去には蛍光色5色がラインナップされていた)。これらの特長から小中学校などの教育現場や、店頭のPOP広告を書く筆記具として利用される。

ほかに、派生商品として「筆ポスカ」(2000年に生産終了)、「極細ポスカ」、「ラメ入りポスカ」などがある。

「筆ポスカ」ではペン先を筆ペンのようにし筆タッチで、凸凹面にも描ける。またノックで液量を調節するという画期的な製品で、この技術は同社の子会社であるユニコスモが製造する化粧品にも培われている。「極細タイプ」では、グリーティングカードや、写真、鏡、付け爪などの細かい描画(デコレーション)に使われ、「ラメ入りポスカ」では、ラメと呼ばれる微細な金属粉をインクに配合し、描画後にきらきらと光る。

また女子中高生をターゲットにした極細タイプで、スリムボディスクエアキャップを採用した「Do!POSCA」が販売されている。Do!POSCAでは基本色10色、メタリック6色、パステルカラー6色、シャイニーカラー8色の計30色が用意されている。

後に同社が発売した「uni プロッキー」も「ポスカ」と似た特長を有するが、プロッキーは下地の隠蔽性がなく[1]、またポスカよりも速乾性に優れている。一部のプロッキーではツインマーカー(両端にペン先がある)でインクの詰め替えができるなど、値段はプロッキーの方が割安である。また色数は最大18色で白色はない。ポスカの不透明色は白色顔料の酸化チタンを混ぜることで実現しており、インク粘度も高いため、ペン先の押し込みポンピングでインクを供給するバルブ式構造を採用する(ブラシタイプはプッシュボタン式)[2][3]

一部のギャルは発色がいいとして肌につける化粧に使っている。女子プロレスラーペイントレスラー井上京子は、ペイントの縁取りにポスカ 丸芯・中字の蛍光黄色(廃番)を長年愛用している[4]。極細タイプの公式商品紹介[1]では、付け爪のデコレーションといった化粧品的な利用法も紹介されたことがあり、人体に有害な成分も含まれていないが、直接肌に塗ることを想定した製品ではないので、推奨はされていない[5]

歴史

  • 1983年 - ポスカ発売、当初は太字のみ
  • 1984年 - 中字・細字タイプ発売
  • 1986年 - 極太タイプ発売、uniプロッキー発売
  • 1998年 - 筆ポスカ、パールポスカ発売(現在はDo!POSCAの発売にともない廃盤)
  • 2001年 - 極細ポスカ ラメ入り発売
  • 2007年 - 細字ポスカ ラメ入り発売
  • 2008年 - Do!POSCA(基本色10色、メタリック6色)発売
  • 2009年 - Do!POSCA(パステルカラー6色、シャイニーカラー8色)発売

他社類似製品

不透明の水性顔料マーカーは次の通り。

脚注

  1. ^ 三菱鉛筆総合カタログ2014-2015, p.120.
  2. ^ ポスカでアルバムカフェ, アルバムカフェ, 富士フイルムイメージングシステムズ, 2016年3月23日閲覧.
  3. ^ お客様相談室: ポスカのインクを出したい, 三菱鉛筆, 2016年3月23日閲覧.
  4. ^ 金井かおる (2022年9月11日). “「選手生命の危機!」人気女子プロレスラー井上京子選手がSOS 試合での必需品を「探しています」”. まいどなニュース. 2023年12月19日閲覧。
  5. ^ Posca - 使用方法, 三菱鉛筆, 2016年3月27日閲覧.

参考文献

関連項目

外部リンク


ポスカ (飲料)

(Posca から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/26 07:47 UTC 版)

ポスカ(英語:Posca)は、古代ローマの兵士、奴隷、低層民に飲まれていた酢と水を混ぜた飲み物である。

語源

poscaという単語は、ラテン語のpotor(飲み物)またはギリシア語のepoxos(非常に鋭い)のいずれかに由来する[1]古代ギリシア語にはもともとなかった言葉で、聖書などではὄξος(oxos、酢)という語で置き換えられていた。東ローマ帝国の軍隊がφοῦσκα(phouska)と名付けたものを飲むローマの伝統を続けたので、その後6世紀頃からギリシア語に流入した。

用例

大プリニウスの『博物誌』やプラウトゥスのローマ喜劇、『ローマ皇帝群像』まで、数多くの用例がある。

エピソード

  • 将軍と皇帝が行軍中、兵士たちと同じように飲み連帯感を高めるのに用いた。
  • キリストが磔刑にされた際、スポンジに含ませて飲ませた話がある。
  • 哲学者ジェロラモ・カルダーノは、1562年に記した Encomium Neronis において、ローマ軍の優秀さの理由を以下の3点、すなわち莫大な給料、トレーニングによって培われた頑健さと重量物の運搬能力、そして塩漬けの豚肉・チーズ・ポスカといった良質な飲食物、に集約している。

出典

  1. ^ Roth, Jonathan. The Logistics of the Roman Army at War (264 B.C.-A.D. 235), pp. 37-38. BRILL, 1999. ISBN 90-04-11271-5

関連項目

  • オキシメル英語版 - 酢と蜂蜜を混ぜた薬。
  • スウィッチェル(en:Switchel) - イギリスの酢と水、まれにしょうがを混ぜた飲み物。
  • ガスパチョ - ポスカが発展してできた料理であるという説がある。


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