PPAPの承認
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 04:32 UTC 版)
「PPAP (自動車工業)」の記事における「PPAPの承認」の解説
サプライヤーがPPAPを顧客に提出した後、受け取った顧客は提出された書類を確認し、これを承認する。PPAPが承認されたらその部品は客先に供給することができる。承認されなかった場合(Rejected)、当然その対象の製品を出荷することはできない。予定の出荷日までに、問題を解決して再度PPAPの書類を提出する必要がある。このほかに仮承認(Interim Approval)というステータスがある。PPAPに問題はあるが、限られた期間あるいは数量のみ出荷してよいとするものである。 一部のOEMや部品メーカーは段階的PPAPと呼ばれるやり方を導入しているところがある。あらかじめ決められているの出荷日間近になって、PPAPが承認できないとなると、それは何らかの意味でその部品が要求仕様に合っていないということであるから、その部品を使って作った製品(完成車やアッセンブリー部品)を使うわけにはいかない。これは対象の部品のみならず、完成車に関する計画全体に大きな影響を与える。そのようなことが起こらないように、あるいは問題がある場合には早めに把握できるように、PPAPの18項目を一度に提出させるのではなく、設計・開発及び生産準備の進捗に合わせて分割して提出させるのである。 フォードはこのような段階的PPAPを実施しているOEMの例である 。フォード場合、ハードウェアとしての生産ラインの準備が整った時点で、Phase-0として設計図書や設計FMEAを提出する。Phase-0で有意生産稼働を実施するので、その時に生産した製品で寸法測定や検証試験を行うのがPhase-1である。ただし、Phase-1では、複数ある生産ラインや生産設備のうち一つを使って実施すればよい。Phase-2は複数ある生産ラインや設備のすべてを使って製造し、それぞれのサンプルについて寸法測定や検証試験を行う。Phase-3は製造工程の生産能力の確認を行い、Phase-3の承認をもって、製品が承認されたとする。
※この「PPAPの承認」の解説は、「PPAP (自動車工業)」の解説の一部です。
「PPAPの承認」を含む「PPAP (自動車工業)」の記事については、「PPAP (自動車工業)」の概要を参照ください。
- PPAPの承認のページへのリンク