MREルートの需要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:37 UTC 版)
「ビッカース VC10」の記事における「MREルートの需要」の解説
BOACは、世界最初のジェット旅客機デハビランド コメットを運用していたが、航続距離が短い上に座席数が少ないだけでなく、就航後間もなく構造上の問題から連続事故を起こしたため、数年間に亙り運航が停止されていた。このためBOACは改良型のコメット4を改めて発注すると共に、1956年にはコメットより大型のアメリカ製ジェット旅客機ボーイング707を、ロールス・ロイス製エンジンに換装した上で発注した。 しかしコメット4は機体規模に対してパワフルな反面、設計年次の古さから既に旧態化しており、一方ボーイング707は南アジアやアフリカ方面への中距離帝国間ルート(MRE、Medium-Range Empire)で運航するには過大で、特に顧客が少ないパキスタン-シンガポール間の運航に向かず、加えて出力不足からカノやナイロビといった高高度の空港 (Hot and high) での離着陸性能に難があり、搭載量が大きく減じられる問題点が明らかになった。 そこでBOACは1957年にイギリスの航空機メーカー数社にMREルート向けのジェット旅客機の開発を打診し、デ・ハビランド社、ハンドレページ社、そしてビッカース社が呼応した。
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