Kokin Wakashūとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Kokin Wakashūの意味・解説 

古今和歌集

(Kokin Wakashū から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 00:01 UTC 版)

古今和歌集』(こきんわかしゅう)とは、平安時代前期の歌集。全二十巻[1]醍醐天皇の命により編纂され、905年延喜5年)に奏上され、最初の勅撰和歌集として位置づけられる[注 1]。後世の勅撰和歌集の範となり、国風文化歌論を中心とした日本文学に影響を残した。


注釈

  1. ^ 栄花物語』「月の宴」の巻には、天平勝宝5年(572年)に孝謙天皇橘諸兄ほかに命じて『万葉集』を撰ばせたとの記述があり、これに従えば勅撰和歌集の一番初めは『万葉集』ということになる。しかし現在では『万葉集』の成立は大伴家持が関わるところ大であるとされており、この『栄花物語』の記述はほとんど省みられていない。ゆえに勅撰和歌集の最初は『古今和歌集』であるとされている。
  2. ^ 「真名」とは漢字のことで、すなわち漢文で書かれた序文で、この真名序は『本朝文粋』にも収録されている。
  3. ^ この日付は仮名序にある日付で、真名序では延喜5年4月15日となっている。
  4. ^ 「…たなびくくものたちゐ、なくしかのおきふしは、つらゆきらが、この世におなじくむまれて、この事の時にあへるをなむよろこびぬる」(仮名序)とある。
  5. ^ ほとんどの伝本では803番「あきのたの いねてふことも かけなくに なにをうしとか ひとのかるらん」の歌に兼芸の作者表記があるが、定家本はその表記が落ちており、この前にある歌の作者素性の作に見える。ここでは、この歌を兼芸の作と考える。
  6. ^ 袋草紙』に「基俊本には初めに真名序を書き、奥に仮名序を書きて侍りし」とある。『新日本古典文学大系29 袋草紙』53頁より。

出典

  1. ^ a b 古今和歌集(元永本)上巻 国立文化財機構「e国宝」(2024年4月19日閲覧)
  2. ^ 吉海直人(同志社女子大学日本語日本文学科 特任教授)「君が代」の歴史的変遷(2019年7月5日)2024年4月19日閲覧
  3. ^ 『古今和歌集』(岩波書店日本古典文学大系>8)7 - 9頁
  4. ^ a b 群書類従』第十四輯・和歌部(続群書類従完成会、1960年)所収の『紀貫之集』より。
  5. ^ 『伊達本古今和歌集』笠間書院、1995年。ISBN 4305402017
  6. ^ 小松英雄『古典和歌解読:和歌表現はどのように深化したか』笠間書院、2000年。ISBN 9784305702203
  7. ^ 中田武司「古今和歌集の享受史」(「一冊の講座」編集部編『古今和歌集』有精堂出版〈日本の古典文学4〉、1987年。ISBN 4640303041)pp.731~734
  8. ^ 定家の直筆書 発見/古今集注釈書「国宝級」読売新聞』朝刊2024年4月19日1面(同日閲覧)
  9. ^ 横井金男・新井栄蔵編『古今集の世界:伝授と享受』(世界思想社、1986年。ISBN 4790702928)第九章「歌学カリキュラムとしての古今伝授」
  10. ^ 田中康二『本居宣長の国文学』(ぺりかん社、2015年。ISBN 9784831514257)73-113頁(初出は「『古今集遠鏡』受容史」『日本文藝研究』第64巻1号、2012年)
  11. ^ a b c 田中康二「県居派・江戸派・桂園派の歌人たち:江戸時代中・後期」(鈴木健一鈴木宏子編『和歌史を学ぶ人のために』世界思想社、2011年。ISBN 9784790715337)178-196頁
  12. ^ 田中康二『本居宣長の思考法』(ぺりかん社、2005年。ISBN 4831511277)122-151頁(初出は「近世国学と古今集:『古今集遠鏡』における俗語訳の理論と方法」増田繁夫小町谷照彦鈴木日出男藤原克巳編『古今和歌集の伝統と評価』風間書房〈古今和歌集研究集成3〉2004年。ISBN 4759914307
  13. ^ 田中康二『村田春海の研究』(汲古書院、2000年。ISBN 4762934321)114-116頁(初出は「村田春海の古今風和歌:『琴後集』一〇五一を中心に」『解釈』第42巻3号、1996年)
  14. ^ 日本』明治31年(1898年2月14日付。『子規全集』第7巻(講談社、1975年)所収。
  15. ^ 寺澤行忠「子規の『古今集』批判をめぐって:日本文学にみる美的理念」『東アジアにおける知的交流:キイ・コンセプトの再検討』第44巻、国際日本文化研究センター、2013年、343-351頁、doi:10.15055/00002203 
  16. ^ 日本精神史研究』(岩波書店、1926年)107-130頁(初出は「『万葉集』の歌と『古今集』の歌との相違について」『思想』1922年8月号)
  17. ^ 「古今集に就いて」(『萩原朔太郎全集[補訂版]』第7巻 筑摩書房、1987年)
  18. ^ 古今和歌集website= ジャパンナレッジ日本大百科全書]”. 2022年8月29日閲覧。
  19. ^ 小松茂美『古筆学断章』(講談社、1986年)423頁以降
  20. ^ 古今和歌集巻第二、第四断簡(亀山切) e国宝)
  21. ^ 『日本名筆選17 筋切・通切 伝藤原佐理筆』 二玄社、1994年、ISBN 978-4-544-00727-5
  22. ^ “池田光政書写の「清輔本」発見 林原美術館、貴重な完本2件”. 山陽新聞. (2017年1月4日). http://www.sanyonews.jp/article/469145/1/?rct=area_syuyo 2017年1月5日閲覧。 
  23. ^ 古今集〈二条為明筆/〉文化遺産オンライン
  24. ^ 甲南女子大学蔵「古今和歌集」について伝慈円筆『古今和歌集』


「古今和歌集」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

Kokin Wakashūのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Kokin Wakashūのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの古今和歌集 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS