IAF エアロバティックチームとは? わかりやすく解説

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IAF エアロバティックチーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/09 22:33 UTC 版)

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IAF エアロバティックチーム
IAF Aerobatic Team
IAF エアロバティックチームのT-6A テキサンII
創設 1954年[1]
国籍 イスラエル
軍種 イスラエル航空宇宙軍
任務 曲技飛行隊
基地 ハツェリム空軍基地[1]
彩色 赤、白[1]
使用作戦機
練習機 1954 – 1960 T-6G テキサン
1960 – 1980s フーガ・マジステール
1980s – 2010 IAI ツヅキット
2010 – 現在 T-6A テキサンII

IAF エアロバティックチーム (IAF Aerobatic Team)は、イスラエル航空宇宙軍曲技飛行隊である。南部ハツェリム空軍基地に拠点を置き、2010年まではIAI ツヅキットを使用していた。2010年以降、T-6A テキサンIIに運用機種を変更した。

概要

IAF エアロバティックチームが拠点を置くハツェリム空軍基地にはイスラエル空軍フライトアカデミー、イスラエル空軍博物館も併設されている。IAFエアロバティックチームはイスラエル独立記念日の式典やイスラエル空軍の記念日での展示飛行の他、フライトアカデミーの卒業式でも展示飛行を行っている。現在のIAFエアロバティックチームはパイロット4名と、隊長機の後席に乗るナビゲーター1名で構成されており、いずれも現役のフライトアカデミー教官が兼務している[1]。機体の塗装は基本的に他の練習機型と同じで、エアロバッティックチームとしての活動をしていない時には通常の練習機として兼用されている。現在のIAFエアロバティックチームの機体は赤・白の2色で塗装されているが、以前は青・白の塗装であった[1]

エアロバティックチーム創設

イスラエル空軍で最初に編隊飛行を行うチームが編成されたのはイスラエル独立直後の1950年で、かつて練習機として使われていたPT-17を使用する小規模な曲技飛行チームとしてフライトアカデミー内に編成された[1]。その後、非公式な展示飛行編隊がハイファ空港ラマト・ダヴィド空軍基地で活動を行うようになった。これらは2~4機のT-6G テキサンスピットファイアIXP-51D マスタングなどにより構成されていた[1]。1954年8月18日、展示飛行のためラマト・ダヴィド空軍基地を離陸した3機のP-51D マスタングの内2機が飛行中に空中衝突し、両機のパイロットが死亡した。この事故を受けて、イスラエル空軍は正式なエアロバティックチームを創設することとなった。3ヵ月後、IAFアエロバティックチームがハツェリム空軍基地に編成された。装備機種はT-6G テキサンであった[1]

フーガ・マジステール / IAI ツヅキット運用時代

1960年代に入り、IAFエアロバティックチームの装備機はフーガ・マジステールに更新された[1]。フーガ・マジステールは1950年代に初飛行しており、1960年代頃からイスラエル空軍でも練習機、あるいは軽攻撃機として運用されている[2]。フーガ・マジステールは開発国のフランスにおいても、空軍の曲技飛行隊"パトルイユ・ド・フランス"で1980年頃まで使用されていた。

IAIツヅキットはフランスで開発されたフーガ・マジステールをイスラエル・エアロスペース・インダストリーズがライセンス生産した発展改良型のジェット練習機で、イスラエル空軍の練習機として1980年代より運用されている[2]。IAI ツヅキットの部隊配備は1983年に開始され1986年に完了した[2]。IAFエアロバティックチームの装備機種も同じ時期にフーガ・マジステールからIAIツヅキットに更新された。

ビーチ T-6A テキサンII 運用時代

T-6A テキサンIIはスイスのピラタス社が開発したターボプロップ練習機であるピラタス PC-9を、レイセオン・ビーチ(現、ビーチクラフト)がアメリカ軍向けに改修した練習機で、アメリカ軍に1999年から配備されている。イスラエル空軍でも2009年からIAIツヅキットの後継機種として配備されており、エアロバッティックチームも保有する4機のツヅキットを、2010年頃にT-6Aに更新した[3]

テキサンとPT-17は引き続き利用されているが曲技飛行は行わず、2機で編隊を組んで飛行するに留めている。またPT-17は上部主翼に国旗を立てて飛行する。

出典

関連項目

外部リンク

イスラエル空軍によるエアロバティックチーム機、コクピット視点の動画。
イスラエル空軍によるエアロバティックチーム機、コクピット視点の動画。



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