I・Q信号を復調し、色(クロマ)信号にする
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 15:40 UTC 版)
「NTSC」の記事における「I・Q信号を復調し、色(クロマ)信号にする」の解説
受像機側での復調時にはカラーバースト信号と同じ位相同じ周波数に同期させた連続波発振器(多くの場合、水晶振動子が用いられる)を駆動し、各々57度と147度遅らせる移相器を通した2種類の局部発振信号を得て映像信号から分離したクロマ信号を同期検波してI・Q信号を復元する。 尚、EI色度信号は色副搬送波信号3.579545MHzを中心とした下側波帯が1.5MHz・上側波帯が0.5MHzの周波数占有帯域幅であるが、EQ色度信号は下側波帯が0.5MHz・上側波帯も0.5MHzとなっており占有帯域幅が異なる。このため回路内で帯域幅が広いEI色度信号はEQ色度信号よりも僅かに遅れてしまう。これを補正するためにI復調回路の出力信号はディレーライン(遅延線輪)を通して時間補正し、更にディレーライン通過時の利得損失を補うEI色度信号増幅回路を経てからアーダー(信号加算回路)に入れる必要がある。 I復調回路からは極性が互いに逆の+EI色度信号と-EI色度信号が、同様にQ復調回路からは+EQ色度信号と-EQ色度信号が出力される。これら4色度信号は赤緑青用の各アーダー(信号加算回路)で比率制御された上で輝度信号+EY信号と共に加えられ、赤緑青の各色信号を再現する。1.00EY+0.96EI+0.63EQ=ER、1.00EY-0.28EI-0.64EQ=EG、1.00EY-1.11EI+1.72EQ=EBとなり色信号が再生される。
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