チャツムタケとは? わかりやすく解説

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チャツムタケ

(Gymnopilus liquiritiae から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/26 22:02 UTC 版)

チャツムタケ
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
亜門 : 菌蕈亜門 Hymenomycotina
: 真正担子菌綱 Agaricomycetes
: ハラタケ目 Agaricineae
: モエギタケ科 Strophariaceae
: チャツムタケ属Gymnopilus
: チャツムタケG.liquiritiae
学名
Gymnopilus liquiritiae
和名
チャツムタケ(茶錘茸)

チャツムタケ(茶錘茸、G.liquiritiae)は秋に倒木に生える赤~黄色のキノコ

分布

北半球温帯寒帯[1]針葉樹の倒木や古い切り株[2]

形態

径は1.5-4cmまたはそれ以上[1]円錐型または釣鐘型及び饅頭型の状態からやがて扁平型になる[1]

傘の表側は黄褐色~茶褐色で中央は濃い[1]。表面はなめらかで[2][3]平滑であり[1]、水がしみ込んだよう[2]。傘は古くなると縁の部分にやや条線をあらわす[2][1]

傘の裏側のひだは初め明るい黄色だが、胞子が熟すと錆色に変わる[3]。胞子は8.5-10×4.5-6μmで、アーモンド形、いぼに覆われる[1]。密で、ひだに垂生

の高さは2-5cmで太さは直径2-4mm。柄の上部は淡褐色で下部は暗褐色で白色の綿くず状のささくれがある[2]。柄の中は空洞になっている[3]。上下は同じ太さかまたは上方がやや細く、かすかな縦の模様があり、つばはない[2]

はやや強いキノコ臭があり、味は苦い[1]

生態

おもに秋に[3][2]マツモミなど[3][1]針葉樹の朽木や枯れ木や古い切り株[2][1][3]に、束生~群生する[2]腐生菌[3]

毒成分として少量のシロシビン類が検出されている。シロシビンは、頭痛悪寒平衡感覚の喪失、めまい血圧降下、幻覚、精神錯乱、暴力など中枢神経系中毒を起こす。このシロシビンはメキシコの原住民が宗教儀式に使っていたキノコなどに含まれている。中枢神経の視覚に関与するセロトニン受容体に作用し、これによって幻覚や精神錯乱を引き起こすと考えられている。麻薬原料及び幻覚剤に成り得、マジックマッシュルームとして利用可能だ。しかし、含有量はわずかであり現実的でない[2]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄、山渓カラー名鑑『増補改訂新版 日本のきのこ』、山と渓谷社、2011年、270頁
  2. ^ a b c d e f g h i j 長沢栄史、増補改訂フィールドベスト図鑑13『日本の毒きのこ』、学研、2009年、131・158・275頁
  3. ^ a b c d e f g 保坂健太郎、小学館の図鑑NEO『[改訂版]きのこ』、小学館、2017年、101頁




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