シャルヴェンカ

ピティナ・ピアノ作曲家事典

シャルヴェンカ

【英】：Scharwenka, Franz Xaver

[ドイツ]  1850～1924

2008年10月 執筆者： 齊藤　紀子

　ドイツで活動したポーランド系の作曲家。ピアニストや教育者としても音楽に携わった。ベルリンの新音楽アカデミーとジングアカデミーを経て、後者で音楽の指導にあたった。兵役を務め終えたのを機に、ヨーロッパ各地やアメリカ、カナダを回って演奏した。1877年、結婚した年には前年に作曲した自作のピアノ協奏曲を初演し、人気を博した。1881年にはベルリンに音楽院を創立し、その10年後にはニューヨークに分校を開校している。ベルリンの音楽院は後年、カール・クリントヴォルトの音楽院と合併したが、折り合いがうまくいかず、クリントヴォルトが身を退く形となった。20世紀に入ってからは、ドイツの音楽教師連盟、演奏家連盟の創設に携わり、晩年にはベルリンに音楽学校をもう１校開校している。
　ピアニストとしてのシャルヴェンカは「ショパン弾き」として知られている。また、『ピアノ演奏の方法（Methodik des Klavierspiels）』（Leipzig, 1907）も著している。

ピアノ独奏曲

ソナタ  [ピアノ独奏曲]

3つのソナタ／3 Sonatas Op.61／

種々の作品  [ピアノ独奏曲]

5つのポーランド舞曲／5 Polnische Tänze Op.3／

スケルツォ／Scherzo Op.4／

2つのノットゥルノ／2 Notturnos Op.16／

5つの幻想的小品／5 Phantasiestücke Op.26／

5つのアルバムの綴り／5 Albumblätter Op.27／

色とりどりの並列／In bunter Reihe Op.32／

ポーランドのアルバム／Album polonais Op.33／

ポロネーズ／Polonaise Op.42／

ロマンティックなエピソード／Romantische Episoden Op.65／

音の絵／Tonbilder Op.69／

2つの狂詩曲／2 Rhapsodien Op.85／

ピアノ合奏曲

種々の作品  [ピアノ合奏曲]

舞踏組曲／Tanzsuite Op.21／

結婚行進曲／Hochzeitsmarsch Op.23／

ハンガリー風に／All'ongarese Op.30／

ポーランド舞踏組曲／Polnische Tanzsuite Op.38／

間奏曲／Intermezzi Op.48／

歌と舞踏組曲／Lieder und Tanzweisen Op.54／

情緒のある風景／Stimmungsbilder Op.57／

秋の絵／Herbstbilder Op.59／

5つの舞踏の情景／5 Tanzszenen Op.75／

管弦楽とピアノ

協奏曲  [管弦楽とピアノ]

ピアノ協奏曲　第1番　変ロ短調／Konzert für Klavier und Orchester Nr.1 Op.32／1867

ピアノ協奏曲　第2番　ハ短調／Konzert für Klavier und Orchester Nr.2 Op.56／1880