B-モデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 14:08 UTC 版)
B-モデルも基本弦を持っているが、散乱振幅は完全に複素構造に依存していて、ケーラー構造とは独立である。特に、それらへは世界面のインスタントン効果は影響しないので、しばしば計算が厳密にできる。従ってミラー対称性はB-モデルをA-モデルの確率振幅に関係づけ、グロモフ・ウィッテン不変量を計算することが可能となる。B-モデルの閉弦の位相的弦理論は小平・スペンサー重力理論として知られていて、この理論は、ミカエル・バーシャドスキー、セルジオ・チェコッティ、大栗博司、カムラン・ヴァッファにより Kodaira–Spencer Theory of Gravity and Exact Results for Quantum String Amplitudes で提出された。 B-モデルはまた、D(-1)、D1、D3 と D5-ブレーンからも来て、それらはそれぞれ正則 0、2、4 と 6-次元部分多様体に巻きついている。6-次元部分多様体は時空の連結な成分である。D5-ブレーン上の理論は正則チャーン・サイモンズ理論(英語版)として知られている。ラグラジアン密度(英語版)は正則 (3,0)-形式を持つ通常のチャーン・サイモンズ理論のラグラジアン密度のウェッジ積であり、カラビ・ヤウの場合には存在している。理論の低次元ブレーンのラグラジアン密度は次元簡約により正則チャーン・サイモンズ理論から得ることができるかもしれない。
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