AFC女子アジアカップ2018とは? わかりやすく解説

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AFC女子アジアカップ2018

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/10 09:20 UTC 版)

AFC女子アジアカップ2018
大会概要
開催国 ヨルダン
日程 2018年4月6日 - 4月20日
チーム数 8[1] (1連盟)
開催地数 (1都市)
大会結果
優勝  日本 (2回目)
準優勝  オーストラリア
3位  中華人民共和国
4位  タイ
大会統計
試合数 17試合
ゴール数 66点
(1試合平均 3.88点)
総入場者数 31,537人
(1試合平均 1,855人)
得点王 李影(7点)
最優秀選手 岩渕真奈
 < 20142022

AFC女子アジアカップ2018: AFC Women's Asian Cup 2018)は、2018年4月6日から4月20日[2] にかけて、ヨルダンで開催された[3] 第19回目のAFC女子アジアカップである。同大会史上初めて西アジアでの開催となった[3][4]

今大会の上位5チームは、フランスで行われる2019 FIFA女子ワールドカップの出場権を得る。

予選

予選は2017年4月3日 - 11日に開催するものとされた[5](ただし最終的に、グループAは4月12日まで試合が組まれた)。これはFIFAの国際試合開催日として指定されている日である[6]。予選には21チームが出場し4グループに分かれて対戦した[7][8]

当大会出場を申し込む上でサッカー協会(国・地域)が満たす必要のある事項として、「女子サッカー委員会を設けている」「4チーム以上・3か月以上の期間による女子サッカーリーグを設けている」「AFC指導者ライセンスB級以上を持った女性コーチが最低1人、かつメディカルスタッフに女性が最低1人いる」などが定められている[9]

予選免除チーム

開催地のチームならびに、前回大会の上位3チームに本大会出場権が与えられる[7][8]

予選参加チーム

ヨルダンは開催国として本大会出場権を得ているものの、予選には出場する[7][8]。予選でヨルダンがグループ1位になった場合、同グループ2位のチームも本大会出場権を得る[8]

組み合わせ抽選のシード順は前回大会の成績に基づき、以下の通り定められた[10]。●印は予選開催地のチームを示す[7][10]

組み合わせ抽選により、予選の各グループに、1つのポットから1チームずつを割り当てる。ただしポット5(全7チーム)については、2チームをグループAに、1チームずつをグループB・C・Dに割り当て、残った2チームはポット4に加えたうえでポット4の抽選を行う[10]。なお、開催地のチーム同士は同じ組にならないように、またイランならびにシリアはパレスチナとは同じ組にならないように割り当てる[10]

ポット1
ポット2
ポット3
ポット4
ポット5
(前回大会
不参加)

組み合わせ抽選会は2017年1月21日にヨルダンアンマンで開催された[11]

グループ内で勝ち点が並んだチーム同士の順位決定方法については、本大会でのグループステージの場合と同様に定める[12]。「グループリーグ」の節を参照。

グループ A

開催地: タジキスタンUTC+5

チーム 出場権または降格
1  ヨルダン 5 5 0 0 37 3 +34 15
2  フィリピン 5 3 1 1 18 6 +12 10 本大会に出場
3  バーレーン 5 2 2 1 10 8 +2 8
4  アラブ首長国連邦 5 2 1 2 5 11 −6 7
5  タジキスタン 5 1 0 4 3 23 −20 3
6  イラク 5 0 0 5 0 22 −22 0

※ヨルダンは開催国として本大会出場権を得ているため、ヨルダン以外で成績最上位のチームが本大会出場権を得る




イラク  0 - 1  タジキスタン
レポート




バーレーン  4 - 0  タジキスタン
レポート




タジキスタン  0 - 8  フィリピン
レポート




タジキスタン  2 - 10  ヨルダン
レポート




アラブ首長国連邦  1 - 0  タジキスタン
レポート



グループ B

開催地: 北朝鮮UTC+8:30

チーム 出場権または降格
1  韓国 4 3 1 0 21 1 +20 10 本大会に出場
2  北朝鮮 4 3 1 0 18 1 +17 10
3  ウズベキスタン 4 2 0 2 9 10 −1 6
4  インド 4 1 0 3 3 25 −22 3
5  香港 4 0 0 4 1 15 −14 0

















グループ C

開催地: パレスチナUTC+3

チーム 出場権または降格
1  タイ 2 2 0 0 7 0 +7 6 本大会に出場
2  チャイニーズタイペイ 2 1 0 1 5 1 +4 3
3  パレスチナ 2 0 0 2 0 11 −11 0

 レバノン,  グアムは出場を辞退した[13]





グループ D

開催地: ベトナムUTC+7

  • 全試合ベトナムYFTCフィールド第3ピッチ(ハノイ)で開催
チーム 出場権または降格
1  ベトナム 4 4 0 0 27 1 +26 12 本大会に出場
2  ミャンマー 4 3 0 1 22 2 +20 9
3  イラン 4 2 0 2 19 8 +11 6
4  シンガポール 4 1 0 3 1 20 −19 3
5  シリア 4 0 0 4 0 38 −38 0

















本大会

本大会は8チームで実施される予定であり、4チームずつ2組に分かれてのグループリーグ、5位決定戦(グループリーグの各組3位チーム同士が対戦[注 2])、準決勝、3位決定戦、決勝戦を行う[14]

5位決定戦・準決勝・決勝では、90分で決着が付かない場合は30分間の延長戦を行い、なお決着しない場合はPK戦を行う。3位決定戦では、90分で決着が付かない場合は直後にPK戦を行う。[15]

以下、試合開催日時はすべて現地時間(UTC+3)による。

本大会出場チーム

組み合わせ抽選

組み合わせ抽選は2017年12月9日に行われた。ポット分けは以下の通りである[16]

ポット1 ポット2 ポット3 ポット4
 ヨルダン
 日本
 オーストラリア
 中華人民共和国
 韓国
 タイ
 ベトナム
 フィリピン

グループリーグ

組み合わせ抽選の結果、グループリーグの組み合わせは以下の通り決定した[17]

勝ち点が同点のチームが2つ以上ある場合
グループステージで勝ち点が並んだチームについては、以下の優先順位で順位を付ける[18]
  1. 該当チーム同士の対戦における勝ち点
  2. 該当チーム同士の対戦における得失点差
  3. 該当チーム同士の対戦における得点数
  4. ここまでを適用し、なお2チーム以上が並ぶ場合は、それらのチームのみに対して1から順に判断を行う。これによりなお順位が決定できないチームがある場合は、次へ進む。
  5. グループ全試合での得失点差
  6. グループ全試合での得点数
  7. PK戦(2チームのみが並び、かつその2チームが最終戦で対戦している場合)
  8. イエローカードレッドカードによる点数(イエローカード:1点、2枚目のイエローカードによるレッドカード:3点、直接のレッドカード:3点、イエローカードの後の直接のレッドカード:4点)
  9. 抽選

グループ A

チーム
1  中華人民共和国 3 3 0 0 15 1 +14 9
2  タイ 3 2 0 1 9 6 +3 6
3  フィリピン 3 1 0 2 3 7 −4 3
4  ヨルダン 3 0 0 3 3 16 −13 0


中華人民共和国  4 - 0  タイ
宋端  56分77分
王霜  63分
李影  67分
レポート
アンマン国際スタジアムアンマン
観客数: 5,060人
主審: ケイト・ヤツェヴィチ

ヨルダン  1 - 2  フィリピン
ジュバラ  15分 レポート (ハイル)  51分 (OG)
ボルデン  76分
アンマン国際スタジアムアンマン
観客数: 9,473人
主審: 李香玉


フィリピン  0 - 3  中華人民共和国
レポート 李影  17分57分
馬君  30分

タイ  6 - 1  ヨルダン
スチャワデー  1分69分
タネーカーン  6分
シラワン  39分
カンジャナ  41分
ピッツァマイ  90分
レポート ジブリーン  43分


ヨルダン  1 - 8  中華人民共和国
アブ・サバー  17分 レポート 王霜  14分53分84分
(ハイル)  41分 (OG)
宋端  51分
李影  60分72分 (PK)
唐佳麗  86分

タイ  3 - 1  フィリピン
カンジャナ  28分 (PK)53分
シラワン  62分
レポート シャグ  90+3分


グループ B

チーム
1  オーストラリア 3 1 2 0 9 1 +8 5
2  日本 3 1 2 0 5 1 +4 5
3  韓国 3 1 2 0 4 0 +4 5
4  ベトナム 3 0 0 3 0 16 −16 0

※オーストラリア・日本・韓国の順位は、これらのチームの直接対戦の戦績による。その結果は以下の通り。

チーム
1  オーストラリア 2 0 2 0 1 1 0 2
1  日本 2 0 2 0 1 1 0 2
3  韓国 2 0 2 0 0 0 0 2

勝ち点と得失点差で並んでいるため、総得点が少ない韓国はグループ3位。オーストラリアと日本はこれでもまだ並んでいるため、両チームの戦績を比較する。この2チームの直接対戦は引き分けなので、全試合での得失点差で上位となるオーストラリアがグループ1位、日本がグループ2位となった。



日本  4 - 0  ベトナム
横山久美  3分
中島依美  17分
岩渕真奈  57分
田中美南  66分
レポート
キング・アブドゥッラー・スタジアムアンマン
観客数: 142人
主審: アイ・テイン・テイン

オーストラリア  0 - 0  韓国
レポート


韓国  0 - 0  日本
レポート
アンマン国際スタジアムアンマン
観客数: 356人
主審: 秦亮

ベトナム  0 - 8  オーストラリア
レポート サイモン  8分
ケネディ  18分
ロガルツォ  21分
ファン・エグモンド  28分
カー  44分51分
(トゥイェット・ズン)  71分 (OG)
ラソ  75分
アンマン国際スタジアムアンマン
観客数: 401人
主審: エディタ・ミラビドワ


日本  1 - 1  オーストラリア
阪口夢穂  63分 レポート カー  86分
アンマン国際スタジアムアンマン
観客数: 446人
主審: 李香玉

韓国  4 - 0  ベトナム
趙昭賢  14分
李金玟  38分
李珉娥  49分73分
レポート


プレーオフ


フィリピン  0 - 5  韓国
レポート 張瑟琪  34分
李珉娥  48分
任善珠  56分
趙昭賢  66分84分 (PK)

決勝トーナメント

準決勝 決勝
           
4月17日    
  オーストラリア (PK) 2 (3)
  タイ 2 (1)  
  4月20日
  オーストラリア 0
    日本 1
 
3位決定戦
4月17日 4月20日
  中華人民共和国 1   タイ 1
  日本 3     中華人民共和国 3

準決勝


オーストラリア  2 - 2
(延長)
 タイ
(カンジャナポーン)  17分 (OG)
ケネディ  90+1分
レポート カンジャナ  20分
ラッティカン  63分
  PK戦  
ファン・エグモンド
ケロンド=ナイト
デ・ヴァンナ
キャトレイ
カー
3 - 1 アイノン
スニサ
シラワン
ピッツァマイ
キング・アブドゥッラー・スタジアムアンマン
観客数: 166人
主審: エディタ・ミラビドワ

中華人民共和国  1 - 3  日本
李影  90分 (PK) レポート 岩渕真奈  39分
横山久美  85分88分 (PK)
キング・アブドゥッラー・スタジアムアンマン
観客数: 502人
主審: 李香玉

3位決定戦


中華人民共和国  3 - 1  タイ
李影  51分
王珊珊  56分
宋端  61分
レポート ラッティカン  81分

決勝


日本  1 - 0  オーストラリア
横山久美  84分 レポート
アンマン国際スタジアムアンマン
観客数: 3,065人
主審: 李香玉

優勝国

 2018 AFC女子アジアカップ優勝国 

日本
2大会連続2回目

表彰

大会最優秀選手[19] 大会得点王[20] フェアプレー賞[21]
岩渕真奈 李影(7得点)  日本

2019 FIFA女子ワールドカップ出場国

日本での放送

サッカー女子日本代表の全試合をテレビ朝日系列[22]NHK BS1[23] で放送。

脚注

注釈

  1. ^ 北朝鮮女子代表は、2011 FIFA女子ワールドカップにおいて5選手がドーピング規定に違反したため、2015 FIFA女子ワールドカップについて、予選大会を含めて出場資格を剥奪された。その為、2015 FIFA女子ワールドカップアジア地区予選を兼ねた前回の2014 AFC女子アジアカップには出場していない。2011 FIFA女子ワールドカップ#ドーピング問題も参照。
  2. ^ 5位決定戦は2019 FIFA女子ワールドカップの出場チーム決定に必要な場合のみ実施することとされており、ワールドカップのアジアの出場枠が5となったため実施されることとなった。

出典

  1. ^ 大会規定 第5.4節
  2. ^ AFC Women's Committee makes key decisions”. アジアサッカー連盟 (2017年9月22日). 2017年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月19日閲覧。
  3. ^ a b JORDAN TO HOST AFC WOMEN’S ASIAN CUP 2018 FINALS - 2016年9月4日 AFC
  4. ^ ついに来た、史上初の西アジア!2018年女子アジア杯はヨルダン開催 - 2016年9月6日 Qoly
  5. ^ AFC Calendar of Competitions 2017 (UPDATED)”. アジアサッカー連盟 (2016年4月12日). 2016年10月19日閲覧。
  6. ^ FIFA Women's international match calendar 2017 - 2016年3月31日 FIFA.com
  7. ^ a b c d Отборочный турнир Кубка Азии-2018 среди женских сборных пройдет в Душанбе” (ロシア語). タジキスタンサッカー連盟 (2017年1月11日). 2017年1月18日閲覧。
  8. ^ a b c d Teams set to find out path to AFC Women’s Asian Cup Jordan 2018”. アジアサッカー連盟 (2017年1月20日). 2017年1月20日閲覧。
  9. ^ 大会規定 第5.1節
  10. ^ a b c d “[http://www.the-afc.com/uploads/afc/files/WAC2018Q_draw_mechanism.pdf AFC Women’s Asian Cup Jordan 2018 Qualifiers Draw Mechanism]”. アジアサッカー連盟 (2017年1月21日). 2017年1月21日閲覧。
  11. ^ Teams learn AFC Women's Asian Cup Jordan 2018 qualifying opponents”. アジアサッカー連盟 (2017年1月21日). 2017年1月21日閲覧。
  12. ^ 大会規定 第10節
  13. ^ 備戰亞洲盃會外賽 中華女足受邀參與伊斯特拉盃” (中国語). 東森新聞 (2017年2月11日). 2017年2月14日閲覧。
  14. ^ 大会規定 第11節、第12節
  15. ^ 大会規定 第15節、第16節
  16. ^ Contenders to learn AFC Women’s Asian Cup fate at official draw”. アジアサッカー連盟 (2017年12月8日). 2017年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月10日閲覧。
  17. ^ AFC Women’s Asian Cup draw pairs heavyweights Japan and Australia”. アジアサッカー連盟 (2017年12月9日). 2017年12月10日閲覧。
  18. ^ 大会規定 第11.5節
  19. ^ Iwabuchi credits Japan team unity for MVP accolade - AFC、2018年4月20日
  20. ^ Li Ying lands Top Scorer award - AFC、2018年4月20日
  21. ^ Yokoyama the hero as Japan emerge champions - AFC、2018年4月20日
  22. ^ TV放送 AFC女子アジアカップ ヨルダン2018”. 日本サッカー協会. 2018年4月8日閲覧。
  23. ^ 報道資料 AFC女子アジアカップ2018” (PDF). NHK広報室 (2018年3月14日). 2018年4月8日閲覧。

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