8. 測定システム解析(Measurement System Analysis Studies - MSA)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 04:32 UTC 版)
「PPAP (自動車工業)」の記事における「8. 測定システム解析(Measurement System Analysis Studies - MSA)」の解説
製品の品質管理に用いる測定器具や測定装置を正しく選んでいるかどうかを分析することがMSAである。もっとも基本的なポイントの一つが測定具の最小目盛りである。ノミナルで5.6ミリの寸法を測るのに最小目盛りが1ミリの定規を使用するとすれば、これは品質管理の観点から言って適当とは言えない。例えばVDAでは公差幅の5%以下の最小目盛りをもつ測定器具が要求されている 。VDAの基準では、5.6mm±0.1の寸法を測定するのにバーニアのついているノギス(最小目盛り0.05mm)を使うことは不適当である。少なくともデジタル式のノギス(最小目盛り0.01mm)を選ばなければならない。もっとも、PPAPにおけるMSAで注目されるのは、測定器具の繰り返し性 と再現性という測定値のまとまり具合に関する二種類の性質である 。この2つのまとまり具合を合わせたものをゲージR&Rと呼ぶ。このゲージR&Rが測定値のばらつきの10%以下であることが承認の条件である 。30%以上ある場合は、まったく承認の基準に達していないとみなされる 。Gauge R&R をどのように求めるかという方法については、AIAGのMSAのマニュアルに平均値-範囲法とANOVA法が記載されている。平均値-範囲法では分析のための試行から測定値の算術平均と分布の範囲を求めて、それからゲージR&Rを求める。ANOVA法は分散分析(ANOVA)を応用し、試行の結果からゲージR&Rを求める方法である。どちらの方法でもよく似た結果が得られる 。
※この「8. 測定システム解析(Measurement System Analysis Studies - MSA)」の解説は、「PPAP (自動車工業)」の解説の一部です。
「8. 測定システム解析(Measurement System Analysis Studies - MSA)」を含む「PPAP (自動車工業)」の記事については、「PPAP (自動車工業)」の概要を参照ください。
- 8. 測定システム解析のページへのリンク