バッハ:5つの前奏曲とフゲッタ
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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バッハ:5つの前奏曲とフゲッタ | 5 Praludium und Fughetta BWV 899-902, 870a |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | 前奏曲とフゲッタ ニ短調 BWV 899 | 3分00秒 | No Image |
2 | 前奏曲とフーガ ホ短調 BWV 900 | 5分30秒 | No Image |
3 | 前奏曲とフーガ へ長調 BWV 901 | 2分30秒 | No Image |
4 | 前奏曲とフゲッタ ト長調 BWV 902 | 5分30秒 | No Image |
5 | 前奏曲とフーガ ハ長調 BWV 870a | 3分00秒 | No Image |
作品解説
作曲年と契機についてははっきりしていない。ベルリンに残るある筆写譜には、BWV 899-902 に続いて BWV870a が書き込まれており、新全集ではこれら5曲を一まとまりとして扱っている。いくつか は改訂されて《平均律クラヴィーア曲集第II巻》に収められたが、全体がそもそも何らかの調的ツィクルスの構想の下で作曲された可能性がある。というのも、この資料ではハ長調からト長調までの調がほぼ順番に並んでいるからである。いずれにせよ、教育用作品と考えられる。いずれのフーガも比較的小規模だが、カンタービレな前奏曲を伴っている。
1. 前奏曲とフゲッタ ニ短調 BWV 899
フゲッタは4つの和声に囚われない主題をもち、対位法によって効果的に用いられている。小規模ゆえに「フゲッタ」と呼ばれるが、内容はフーガに匹敵する佳作である。
2. 前奏曲とフーガ ホ短調 BWV 900
フゲッタはきわめて装飾的で華麗な主題を持つが、これを疑作として扱う説がある。
3. 前奏曲とフーガ へ長調 BWV 901
フーガは変イ長調に移調、改訂、大幅拡大し、《平均律クラヴィーア曲集第II巻》に第17番(BWV886)として収められた。
4. 前奏曲とフゲッタ ト長調 BWV 902
フゲッタは改訂して《平均律クラヴィーア第II巻》に入った。前奏曲は長さの異なる2つのバージョンがある。短いBWV902/1aとその倍近くも長いBWV902/1だが、BWV902/2のフゲッタに合うのは、やはり短い1aのように思われる。《平均律》では改訂フーガのためにまったく新しい前奏曲が書かれた。
5. 前奏曲とフーガ ハ長調 BWV 870a
《平均律クラヴィーア曲集第II巻》第1番ハ長調の初期稿。
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