3CLプロテアーゼ阻害薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 08:17 UTC 版)
「COVID-19に対する薬剤研究」の記事における「3CLプロテアーゼ阻害薬」の解説
北海道大学と塩野義製薬の共同研究で開発された3CLプロテアーゼ阻害薬(開発番号:S-217622)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が増殖するのに必要な3CLプロテアーゼという酵素を阻害することで、ウイルスの増殖を抑制する。治験では投与した場合、ウイルス力価およびウイルスRNA量が速やかに減少し、4日目にはウイルス力価の陽性患者割合がプラセボ群と比較して約60-80%減少し、ウイルス力価陽性患者の割合は10%未満まで減少することが確認されている。また、投与後に入院を必要とする重傷者の発生は確認されていない。症状改善効果については、プラセボ群と比較して改善方向に推移したが、統計学的に有意な差は認められなかった。しかし、呼吸器症状(鼻水または鼻づまり、喉の痛み、咳、息切れ (呼吸困難))には有意な改善が確認された。安全性についても、有害事象は軽度であり、副作用も全て軽度であるとされる。
※この「3CLプロテアーゼ阻害薬」の解説は、「COVID-19に対する薬剤研究」の解説の一部です。
「3CLプロテアーゼ阻害薬」を含む「COVID-19に対する薬剤研究」の記事については、「COVID-19に対する薬剤研究」の概要を参照ください。
- 3CLプロテアーゼ阻害薬のページへのリンク