3つの実秋本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/07 09:24 UTC 版)
この実秋本は、ほぼ同じ形態と内容を持った古系図が専修寺秋香台文庫に3本伝来している。このような状況が成立したについて、常磐井和子は、 権威あるとされた伝本があり、それが繰り返し書写された 古系図を書写することに熱心な人物がおり、その人物によって繰り返し書写された の二つの可能性が考えられるとしている。下記のうちC本は他本と校合の上ミセケチによる訂正が認められるため、他本を書写したものであることが明らかであるが、A本あるいはB本が祖本なのかそれともすでに失われたか別の所にある本が祖本なのかは不明である。3つの実秋本は、内容はわずかな誤写と思われるものを除いて本文・筆跡・字数・改行にいたるまで全く同一であるが、外形は以下のようにそれぞれに異なっている。 実秋本A(池田亀鑑が源氏物語大成研究篇で紹介したもの。)巻子2巻 題号 上巻「光源氏物語」 箱入り 実秋本B(常磐井和子によって見いだされたもの。)巻子2巻 題号 上巻「光源氏物語系図」下巻「大臣六条御息所」いずれも料紙うちつけ書き 箱入り 箱書「けんしの系図 心をたくみにして 光源氏物語系図 大臣六条御息所」 実秋本C(常磐井和子によって見いだされたもの。)巻子2巻 題号 上巻外題無し・内題「光源氏物語系図」 箱入り 箱書「光源氏物語系図 寛文頃極上写二巻」 古本系統
※この「3つの実秋本」の解説は、「実秋本源氏物語系図」の解説の一部です。
「3つの実秋本」を含む「実秋本源氏物語系図」の記事については、「実秋本源氏物語系図」の概要を参照ください。
- 3つの実秋本のページへのリンク