1度目の訪問
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 04:51 UTC 版)
「ダイラス=リーンの災厄」の記事における「1度目の訪問」の解説
18歳の「私」は、『アラビアンナイト』や『アトランティス大陸発見』のような書物を好み、空想と憧憬に生きる若者であった。いつもと同じように眠りについたある日、ふと夢の国へと降り立った。隊商に加わってしばらく旅をしていたが、遠目に見たダイラス=リーンの街に魅せられ、移住する。 ダイラス=リーンは、玄武岩の黒い塔が屹立する港の都市であり、私は埠頭に一室を間借りして住んだ。この街には、南の海からやって来た奇怪な商人たちがおり、私は彼らに邪悪な雰囲気を嗅ぎ取り、探ろうとする。港でガレー船を視察していたところ、彼らの一人と目が合い、気取られる。 逃げて街の内陸側へと移住した私は、石切工のポ=カレトの家に下宿しつつ、商人どもの悪行を暴こうと思考を巡らせる。彼らはルビーを売り込み、代わりにバーグ人の黒人奴隷を買っていく。ルビーの原産地はわからず、しかもあまりに安価すぎるためにどこの家庭にも無造作に置いてあるほどに出回っていた。ガレー船がどこからやって来て、奴隷たちがどこに連れて行かれるのかもわからない。 私は下宿先の娘リタと恋仲となるも、ふと目覚めて現実世界に戻って来る。突然恋人を失ったことに虚脱し、彼女が夢の住人だったことに納得するまでには長い時間がかかった。
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