地球測位システム(GPS)
衛星からの電波を使って、位置を測定
自動車の現在地を知らせるカーナビゲーションシステムには、人工衛星を利用した「地球測位システム(GPS)」が使われています。これは、地球の周りを周回している24機の衛星から送られてくる電波を利用して位置を測定する方法です。元々は、冷戦時代に米国国防省が軍事目的に開発した技術で、衛星から電波を発信した時間とその電波を受信した時間の差を計算することによって位置が割り出せます。しかし、カーナビゲーションなどで一般に使われている電波は、米国国防省が他国に利用されないようにわざと精度を落としており、最大で100mの誤差が生じてしまいます。そのため、衛星からの電波にのみ頼るのではなく、他の技術と組み合わせることで誤差を小さくしています。
測位の精度を1,000倍に
また、GPSの精度をさらに上げる技術も開発されています。1997年12月に、航空宇宙技術研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))では「リアルタイム・キネマティック」方式という新しく開発された技術を使って、航空機の位置を測定する実験を成功させています。この方式は、複数のGPS信号のずれを特殊なデータを使って補正し、位置の測定の誤差をわずか数センチにするもので、その精度は通常の電波を使用したときのおよそ1,000倍になります。この技術が実用化されれば、高度な操縦技術が必要とされる航空機の離着陸においても、自動操縦が可能になるとしています。
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