魚津御旅屋
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魚津御旅屋(うおづおたや)は、現在の富山県魚津市本町に存在した御旅屋。 魚津御旅屋は、北陸道が富山湾の魚津海岸沿いを通る場所にあり、加賀藩の他に支藩である富山藩、大聖寺藩の御旅屋であった。加賀藩当主である前田綱紀や前田治脩がこの地で蜃気楼を目撃しており、『魚津古今記』〔1788年(天明8年)〕では、加賀藩当主である前田綱紀が魚津で蜃気楼を見て吉兆であると「喜見城」(「きけんじょう」=須弥山の頂上の忉利天にある帝釈天の居城)と名づけたと記されている。前田治脩は、1797年(寛政9年)4月に江戸から金沢への参勤交代帰城道中に蜃気楼を発見し、その絵(『喜見城之図』)を描かせたと伝えられている。 魚津御旅屋跡は現在「大町海岸公園」となっているが、この公園は御旅屋跡としての場所が特定でき、歴史的背景もあり、現在も蜃気楼を見ることができる景勝地であることから、2020年(令和2年)3月10日に、「魚津浦の蜃気楼(御旅屋跡)」として国の登録記念物(景勝地)に登録されている。
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