高岡御旅屋
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高岡御旅屋(たかおかおたや)は、現在の富山県高岡市御旅屋町にかつて存在した御旅屋。 鷹狩や参勤交代の際に加賀藩主が高岡に宿泊するために使われていたとされる。現在の御旅屋通りに面して建てられていた。最初につくられたのは1615年(慶長20年) - 1625年(寛永2年)頃と考えられている。1度火災に見舞われており、1664年(寛文4年)に再建されたことが分かっている。 3代藩主前田利常から5代藩主前田綱紀の時代は頻繁に使用されていたが、それでも使用するのは年に1-2回で、維持管理の問題もあり、1715年(正徳5年)以降はほとんど使用されなくなった。 そこで加賀藩は1728年(享保13年)に高岡御旅屋を取り壊し、高岡御旅屋御虫乾所(武具の虫干しをする施設)を開いた。この施設も1748年(延享5年)に取り壊され、その後、御武具御土蔵(武具の倉庫)が開かれた。1868年(慶応3年)に御武具御土蔵の武具が金沢に移された後、1880年(明治13年)に約35,700m2の土地は藩庁から民間へ売却され、約250年続いた藩の施設はなくなった。 現在は「御旅屋町」「御旅屋通り」(高岡最大のアーケード街)などの地名にその面影を残す。
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