非ステロイド性抗炎症薬による消化性潰瘍の予防
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 08:06 UTC 版)
「ミソプロストール」の記事における「非ステロイド性抗炎症薬による消化性潰瘍の予防」の解説
非ステロイド性抗炎症薬(以下:NSAIDs)は、COX-1、COX-2の経路阻害により、解熱鎮痛効果を発揮するが、その副作用の1つに、胃粘膜のプロスタグランジン濃度低下による粘膜防御機能の低下があり、NSAID潰瘍が増えるという副作用がある。この薬剤はNSAIDsの長期服用による胃潰瘍・十二指腸潰瘍の予防治療に用いられる。 日本では、科研製薬株式会社より「サイトテック」の商品名で、1996年(平成8年)12月より販売されている(処方箋医薬品)。効能効果は「非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与時にみられる、胃潰瘍および十二指腸潰瘍」とされ、単純な胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍には使用できない。1日800µgを4回に分けて内服する。 NSAID潰瘍の予防効果は、少量のプロトンポンプ阻害薬(以下:PPI)に匹敵する効果を持つことが分かっているが、PPIと比較して、下痢等の副作用が多いこと、1日4回という頻回の投与が必要な事、投与可能期間の制限などの様々な制約が、保険収載に対して課せられたこと、などより、この薬効の目的ではほとんど使用されなくなった。
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