静止(停止)流星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 03:06 UTC 版)
完全に観測者の方向に流星が飛んでくる場合には、流星は「突如明るい星が発生し、それが暗くなって見えなくなる」ように見える。これを静止流星あるいは停止流星という。通常の流星の太陽系での軌道を計算するには、同一流星を複数の観測地点で撮影し、発生点と消失点を空間上で明確にすることが必要であるが、静止流星の場合は、その位置がきちんと観測できれば、その静止流星の太陽系での軌道は容易に計算できる。 一般には、地上に落ちた流星が隕石であると捉えられているが、流星と隕石の太陽系内の軌道は明確に違っている。軌道がはっきりと観測された隕石は4例しかないが、それらは全て小惑星帯のものであり、隕石の起源は小惑星帯であることが予想されている。また、流星の軌道は彗星と一致するものがほとんどで、彗星が通ったあとの塵が流星の発生源となることが予想されている。 流星は大気圏内で燃え尽き、また地上のある地点に向かう流星の発生する確率は低いので、観測者にぶつかる心配はまずない。隕石が人間にぶつかったとされる例は、1954年のアメリカのアラバマ州シラコーガに住むアン・ホッジスの例(ホッジス隕石)と、2002年8月22日のイギリスのノース・ヨークシャーの少女Siobhan Cowtonの例がある。
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