青条の蘭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 08:32 UTC 版)
先王の圧政とその後の長い空位により、国が荒れ果てていた頃、迹人の標仲と山師の包荒の故郷のある雁国の北方地域では、山毛欅(ブナ)の木が石化する奇病が蔓延しつつあった。安定した実りをもたらさず、人の食糧や木材としての用途に乏しい山毛欅だったが、硬化した木は高値で売れるため、人々は病気の危険を顧みず、これを売って利益を享受した。しかし包荒はこのままでは餌が減って獣が里を襲ったり、木が失われることで山崩れが起こるようになると警告する。そこで標仲は、包荒及び猟木師の興慶と共に、疫病の薬となる草木を探し始める。興慶のアドバイスがきっかけで薬となる草「青条」を発見し、それを殖やそうと試みるが、青条は人の手では育てるのがやっとで殖やす事は出来なかった。その時、新王が即位したという話を聞くも病気の流行が一向に収まらなかった事から標仲と包荒は王に願い出て青条の卵果を実らせてもらおうと王宮まで青条を届けようとする。しかし、荒廃した国土や官吏の横暴などの妨害により、その道のりは長く険しいものであった。
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