電磁濃縮法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 07:43 UTC 版)
イオン化して軌道に直交した磁場により飛行するイオンにローレンツ力が働き、質量の大きいウラン238は遠心力で外側の軌道、軽いウラン235は内側の軌道を通る。質量分析器と同じ原理。アーネスト・ローレンスにより考案され、マンハッタン計画で使用された。遠心分離に比べて可動部がなく、電力は大量に必要だが、装置の精度は低くても稼働させることができる。マンハッタン計画時には電磁石に用いる銅の使用が制限されていたので、国立銀行から銀を借りて質量分析器カルトロンを建造した。銀線の方が電気抵抗が少なく多少たりとも消費電力削減に貢献した。構造は単純だが、電力消費が他の方法よりも格段に大きいため、他の濃縮方法が実用化した現在においては実用には適さないとされてきたが、高度な技術がなくても建造できるため、同様の方法がイラクでも使用されていた事が湾岸戦争後判明した[要出典]。
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