関数による表現とは? わかりやすく解説

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関数による表現

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 06:03 UTC 版)

カントールの対角線論法」の記事における「関数による表現」の解説

以下の補題使った論法対角線論法呼ばれる後で見るように、実は以下の補題前節示した補題同値である。 X {\displaystyle X} を集合とし、 ϕ : X × X → { 0 , 1 } {\displaystyle \phi :X\times X\rightarrow \{0,1\}} を写像とする。 ϕ ( x , y ) {\displaystyle \phi (x,y)} を ϕ x ( y ) {\displaystyle \phi _{x}(y)} と書くと、各 x ∈ X {\displaystyle x\in X} に対し ϕ x {\displaystyle \phi _{x}} は X {\displaystyle X} から { 0 , 1 } {\displaystyle \{0,1\}} への写像である。 g : X → { 0 , 1 } {\displaystyle g:X\rightarrow \{0,1\}} を、 g ( x ) = ¬ ϕ x ( x ) {\displaystyle g(x)=\neg \phi _{x}(x)} により定義する。ここで、「 ¬ {\displaystyle \neg } 」は0と1を反転する写像。すなわち、 ¬ 0 = 1 {\displaystyle \neg {0}=1\quad } 、 ¬ 1 = 0 {\displaystyle \neg {1}=0\quad } 。このとき、 ϕ x 0 = g {\displaystyle \phi _{x_{0}}=g} となる x 0 ∈ X {\displaystyle x_{0}\in X} は存在しない実際、もしそのような x 0 ∈ X {\displaystyle x_{0}\in X} が存在すれば、 ϕ x 0 ( x 0 ) = g ( x 0 ) = ¬ ϕ x 0 ( x 0 ) {\displaystyle \phi _{x_{0}}(x_{0})=g(x_{0})=\neg \phi _{x_{0}}(x_{0})} となり矛盾する第一等号は ϕ x 0 = g {\displaystyle \phi _{x_{0}}=g} より。第二等号はgの定義より。 なお上補題は ϕ {\displaystyle \phi } の値域 Z {\displaystyle Z} が {0,1} ではない場合にも一般化でき、 σ : Z → X {\displaystyle \sigma :Z\rightarrow X} を σ ( z ) = z {\displaystyle \sigma (z)=z} となる z ∈ Z {\displaystyle z\in Z} が存在しない写像とし、 g ( x ) = σ ∘ ϕ x ( x ) {\displaystyle g(x)=\sigma \circ \phi _{x}(x)} とすると、 ϕ x 0 = g {\displaystyle \phi _{x_{0}}=g} となる x 0 ∈ X {\displaystyle x_{0}\in X} は存在しないべき集合2Xは、Xから{0,1}への関数全体集合自然に同一視できる事がよく知られているが、「関数による表現」の対角線論法と「集合による表現」の対角線論法はこの同一視通して同値である事が証明できる実際、ψを「集合による表現」で登場した関数とするとき、ψ(x)∈2XはXから{0,1}への関数とみなせる。関数ψ(x)によるy∈Xの像をψ(x)(y)と書き関数φ: X×X→{0,1}を、φ(x,y)=ψ(x)(y)として「関数による表現」の補題を使う事で、「集合による表現」の補題証明できる。(逆もまた真。)

※この「関数による表現」の解説は、「カントールの対角線論法」の解説の一部です。
「関数による表現」を含む「カントールの対角線論法」の記事については、「カントールの対角線論法」の概要を参照ください。

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