集合による表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 06:03 UTC 版)
「カントールの対角線論法」の記事における「集合による表現」の解説
対角線論法とは、以下の補題を使って定理を証明する背理法の事である。 Xを集合とし、2XをXのべき集合とする。さらにψをXから2Xへの写像とする。Xの部分集合Yを Y = { x ∈ X : x ∉ ψ ( x ) } {\displaystyle Y=\{x\in X:x\notin \psi (x)\}} により定義すると、ψ(x)=Yとなるx∈Xは存在しない。 上の補題は以下のように示せる。ψ(x)=Yとなるx∈Xが存在すると仮定したうえでxがYの元であるか否かを考える。もしxがYの元であればx∈Y=ψ(x)である。しかしYの定義より、Yは x ∉ ψ ( x ) {\displaystyle x\notin \psi (x)} を満たすxの集合であるので、 x ∉ ψ ( x ) {\displaystyle x\notin \psi (x)} でなければならず、矛盾する。反対にもしxがYの元でなければ x ∉ Y = ψ ( x ) {\displaystyle x\notin Y=\psi (x)} であるが、Yの定義により、 x ∉ ψ ( x ) {\displaystyle x\notin \psi (x)} であるxはYの元でなければならず、やはり矛盾する。
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