門としての柱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/24 20:32 UTC 版)
ヘラクレスの柱は、地球の異なる地域に通じる門あるいはゲートとして、あちこちで言及されている。カルタゴ提督ヒミルコ(Himilco)はMuddy Sea(柱の南西にある浅い台地)領域の調査に遣わされ、その報告書に次のようなことを書いた。「波と波の間の谷にたくさんの海藻が育ち、それは茂みのように船の航行を遅らせる(中略)海獣たちがあちこちでのろのろ動いていて、のろのろ進む船団の間を、巨大な怪物がだらだらと泳いでいる」(Avienus)。この描写は「泥の海」というよりはサルガッソ海のようである。 プラトンによると、失われた王国アトランティスはヘラクレスの柱の向こうにあったという。 ヘラクレスの柱はスペインの旗印にも描かれている。この図案は、神聖ローマ帝国カール5世(スペイン王カルロス1世)の有名な紋章に基づいている。「プルス・ウルトラ」というラテン語のモットーは、ヘラクレスの柱を地中海のゲートとしてより、他の世界への入口としてとらえたいという願望を示している。これは神話に出てくる、世界の果てを示す柱に刻まれた警句「Non Plus Ultra(Nec Plus Ultra)」(この向こうには何もない)の反語のようでもある。さらにそのモットーは、スペインがかつて海の向こうに所有していた領土も示している。
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