銅酸化物超伝導体とは? わかりやすく解説

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どうさんかぶつ‐ちょうでんどうたい〔ドウサンクワブツテウデンダウタイ〕【銅酸化物超伝導体】


銅酸化物超伝導体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 02:30 UTC 版)

銅酸化物超伝導体(どうさんかぶつちょうでんどうたい)は、酸化銅を含み超伝導現象を示す化合物

概要

他の超伝導物質転移温度はいずれも液体窒素の沸点(−195.8 °C, 77 K)よりも低い温度で超伝導状態になるため冷媒として液体ヘリウムの使用が必要だった。1986年4月にジョージ・ベドノルツアレックス・ミューラーにより銅酸化物超伝導体が発表された事により、研究が進展した[1]。その後、20年以上にわたり、研究が進められたが、線材化が困難なため、バルク状高温超電導体として使用され、実用化には時間がかかった。2000年以降にようやくREBCO線材が実用化され、普及し始めた[2]

構造

ペロブスカイトの2次元構造

結晶構造としてペロブスカイト構造を基礎とした結晶構造の YBa2Cu3O7-δBi2Sr2Ca2Cu3O10CuO2八面体のような銅酸化物が2次元のシート状に広がっていて、シートの上下にはランタノイド等による伝導をブロックする層があり、銅酸化物層とブロック層が交互に積層する構造を有するという特徴がある。

高温超伝導においてシート状に並んだ MO2 八面体層と金属Rの層が交互に配置しているペロブスカイト構造による2次元的な電気伝導が、重要な役割を果すとされる。

応用

線材化される事により送電線超電導リニア核磁気共鳴分光計MRIなどへの応用が期待される。

脚注

  1. ^ J. G. Bednorz and K. A. Müller (1986). “Possible highTc superconductivity in the Ba−La−Cu−O system”. Z. Physik, B 64 (1): 189–193. Bibcode1986ZPhyB..64..189B. doi:10.1007/BF01303701. 
  2. ^ <アクセスしようとしているサイトを見つけられません>ナノ組織制御による人工欠陥導入次世代超電導線材の開発[リンク切れ]

関連項目

外部リンク


銅酸化物超伝導体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 09:47 UTC 版)

高温超伝導」の記事における「銅酸化物超伝導体」の解説

詳細は「銅酸化物超伝導体」を参照 銅酸化物高温超伝導体全てペロブスカイト構造基礎とした結晶構造をしていて、2次元正方格子CuO2面がシート状に広がっていて、このシートの上下にはランタノイド等による電気伝導ブロックする層があり、CuO2面とブロック層交互に積層する構造とっている。またブロック層存在しない無限層と呼ばれるものもある。

※この「銅酸化物超伝導体」の解説は、「高温超伝導」の解説の一部です。
「銅酸化物超伝導体」を含む「高温超伝導」の記事については、「高温超伝導」の概要を参照ください。

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