銀目廃止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 17:08 UTC 版)
慶應4年/明治元年5月9日(1868年6月28日)の布告により、貨幣単位としての銀目は使用が停止され、直前に銀相場は暴落しこの日の大坂における仕舞相場である金1両=銀219匁4分9厘は銀目廃止時の銀手形を金手形に直す場合の標準両替相場となった。これを以て江戸時代の金銀相場は終結した。正貨である丁銀・小玉銀(五匁銀も含む)については、慶長銀1貫目は金89両、政字銀は1貫目は金12両3分3朱に換算されて引換えられ、その他の品位の銀も含有量に応じて引換え価格が提示された(明治元年十月十日太政官達)。銀目廃止の直前に、銀目手形所持者の多くが廃止に伴い銀目手形が無効になると誤解し正貨との交換を求めて両替商に殺到する取り付け騒ぎとなったため、大多数の両替商が支払不能となり閉店に追い込まれ、江戸時代に高度に発達した信用組織は壊滅的打撃を被った。正貨である丁銀・小玉銀の両・分・朱単位の貨幣による引換えは明治7年(1874年)9月に終了し、その後は丁銀・小玉銀は貨幣としての機能を失い、新貨(円・銭・厘)による交換は認められず、地金として取り扱われた。
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