銀河系における太陽系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 22:13 UTC 版)
銀河系における太陽系の位置(黄矢印) 太陽系は、約1000億個の恒星を含む、直径10万光年の銀河系(天の川銀河)に位置している。その中でも、太陽系は、銀河系のスパイラル・アーム(渦状腕)のひとつであるオリオン腕に属している。中心からは25,000 - 28,000光年離れており、約2億2500万 - 2億5000万年(1銀河年)かけて銀河系を公転しているとされている。星間空間を進む太陽系が進んでいる方向(太陽向点)はヘルクレス座の方向で、1等星の中では、こと座のベガがそれにもっとも近い。太陽系の黄道面は、銀河系の銀河面に対して約60度傾いている。 銀河系における太陽系の位置は、地球上の生物の進化の歴史に大きな影響を与えたとされている。太陽はほぼ円形で銀河系で公転しており、また太陽系周辺は、周辺のスパイラル・アームと近い速度で移動しているため、太陽系は滅多にスパイラル・アームを通過しない。スパイラル・アーム内は、高頻度の超新星爆発、不安定な重力、太陽系に大きな影響を与える宇宙放射線などがあるため、この中に位置していない地球は、長い期間に渡って生物が安定して存在することができた。また太陽系は、恒星が密集している中心部のバルジからも離れている。バルジ付近では、近くの恒星からの重力の影響を受けてオールトの雲が安定せず、太陽系内部に散乱され、地球上の生物に天体衝突による潜在的な危険性が伴う。また、飛び交う放射線が生物の進化を妨げる可能性もある。
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