重合禁止剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/21 00:10 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動重合禁止剤(じゅうごうきんしざい、英: polymerization inhibitor)は、光や熱の影響によって重合反応を起こしやすい物質に添加して、それを阻害する試薬である[1]。単に禁止剤とも呼ばれる。市販されているモノマーには重合禁止剤が添加してあるので、重合反応を行うときは蒸留、洗浄などして取り除く必要がある。
よく使われる重合禁止剤の一つにヒドロキノン誘導体がある。ヒドロキノンはモノマーに発生したラジカルによってフェノール性水素を引き抜かれて安定ラジカルを形成し、ベンゾキノンを生成する。また、生成したベンゾキノンも禁止剤として作用する[1]。ただし各禁止材の重合阻害の活性は、対象のモノマーによって大きく異なる[1]。
主な重合禁止剤
- 4-tert-ブチルピロカテコール[2]
- tert-ブチルヒドロキノン
- 1,4-ベンゾキノン
- ジブチルヒドロキシトルエン
- 1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル フリーラジカル
- ヒドロキノン
- メキノール
- フェノチアジン
関連項目
脚注
重合禁止剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/22 23:02 UTC 版)
ポリエステル樹脂の原料は反応性が高くゲル化しやすいため、重合禁止剤としてベンゾキノンが用いられる。アクリル樹脂の原料に対しては重合禁止剤としては十分に作用しない。反応機構は明らかになっていないが、活性種が1,4-ベンゾキノン上の酸素に直接付加することで重合禁止剤として働くと考えられている。
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