里 (朝鮮の行政区画)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 里 (朝鮮の行政区画)の意味・解説 

里 (朝鮮の行政区画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/27 02:15 UTC 版)

各種表記
ハングル 이/리
漢字
発音 イ・リ
音変化による「ニ」の発音もある
日本語読み:
ローマ字 -ri
テンプレートを表示

(り)は、朝鮮の行政区画の一つ。

朝鮮王朝の里

朝鮮王朝時代のは、いくつかの自然集落が集まった自然村を指した。

日本統治下の里

朝鮮王朝末期から日本統治下にかけて、行政上の便宜を図るために里の再編が行われた。

府および人口における日本人の比率が高い(1931年までは指定面)においてはが置かれた。里のある地域が府に昇格・編入された場合、従来の里は洞・町に改称された。

大韓民国の里

大韓民国の地方行政区画
広域自治団体
特別市ソウル
広域市
特別自治市(世宗)

特別自治道(江原全北済州
基礎自治団体


自治区
邑面洞級
統里級
統・
班級
その他
特例市
大都市
一般区
行政市
行政洞・法定洞
都農複合形態市

大韓民国は、最末端の地方行政区画の一つ。長らく郡部のの下に置かれるものであったが(なお、一部地域では邑・面の下位行政区画は「里」ではなく「洞」と呼ばれていたが、1988年の地方自治法の施行により「里」に改称された[1])、1994年の地方自治法改正により、都農複合形態市では一つの市の中に洞と里がともに存在するようになった。

洞と同様に、法定里と行政里の2種類が重複的に存在する(を参照)。行政里は日本の町村の行政区に相当する。

軍事境界線(非武装地帯)に接する部分の里は無人里(無住地)になっている。

朝鮮民主主義人民共和国の里

朝鮮民主主義人民共和国は、最末端の行政区画の一つである。基本的に、市街地に洞、郊外部および郡に里が置かれている。

1952年の制度改正により、労働者が集住する洞・里のいくつかは「労働者区」に編成された。

里の発音

「里」が地名の接尾辞として使われる時、パッチムの後で「リ」ではなく「ニ」と発音する場合が多い。特に「里」の前の地名の部分は「」で終わる場合、「ㄴㄴ」と発音する派と「ㄹㄹ」と発音する派がある(発音規則によると、地名と「里」の間に境界があると見なす場合は「ㄴㄴ」と発音し、「〇〇里」を1つの塊として認識する場合は広寒楼、大関嶺と同様に「ㄹㄹ」で発音する)[2]

韓国の国立国語研究院(現・国立国語院の前身)の崔惠媛によると、「老斤里」(노근리)「唐人里」(당인리)「一山里」(일산리)「花田里」(화전리)のような名称の部分がある場合、「老斤」「唐人」「一山」「花田」のような名称の部分が単独でも同地域を指すと見なされるため、地名と「里」の間に境界があり、それぞれ「ノグンニ」(노근니)「タンインニ」(당인니)「イルサンニ」(일산니)「ファジョンニ」(화전니)と発音する。一方、「県里」(현리)の場合は「県」の部分のみが同地域を指すことを認められないため、「ヒョルリ」(혈리)と発音する[3]。ただし、国立国語院の一般読者の質問に対する回答によると、地名が辞典に登録されない場合が多く、そのため標準発音を知ることはできないとされる[2][4]

脚注

  1. ^ 이(里)”. 韓国民族文化大百科事典. 2022年7月6日閲覧。
  2. ^ a b 국립국어원 - 동네 이름 리(里)의 발음에 대해”. www.korean.go.kr. 2022年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月4日閲覧。
  3. ^ 표준 발음”. www.korean.go.kr. 2022年6月4日閲覧。
  4. ^ 국립국어원 - 재질문 동네 이름 리(里)의 발음에 대해”. www.korean.go.kr. 2022年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月4日閲覧。

関連項目

  • - 東アジアの伝統的単位系(いわゆる尺貫法)における長さの単位

「里 (朝鮮の行政区画)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「里 (朝鮮の行政区画)」の関連用語

里 (朝鮮の行政区画)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



里 (朝鮮の行政区画)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの里 (朝鮮の行政区画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS