運動麻痺と神経叢・末梢神経
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 09:10 UTC 版)
脊髄の前角細胞から出た運動神経線維からなる前根は感覚神経からなる後根と合流して脊髄神経根を形成する。脊髄神経根は椎間孔から脊柱管外へ出て前枝と後枝に分枝する。前枝は頸部、腰部、仙部の高さでは上下のものが吻合して神経叢を形成する。胸腹部では神経叢は形成しない。その後はレベルにより神経幹、神経束に区分され、その先は末梢神経となり、四肢の筋群、体幹の前壁、側壁の筋群に運動神経線維として支配する。一方、後枝は神経叢を作らずに、それぞれの高さの体軸筋(傍脊柱筋など体幹後壁筋群)に運動神経を送る。末梢神経障害に関しては長母指外転筋(APL、母指を外転)が撓骨神経支配、短母指外転筋(APB 母指を垂直にたてる)が正中神経支配、母指内転筋(AP 母指を内転)が尺骨神経支配であり、母指の動きである程度の診断を行うことができる。
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