遊女の位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 00:06 UTC 版)
遊女には位があり、それによって揚代が決まっていた(『吉原細見』に格付けが記載されている。店にも大見世・中見世・小見世の別がある)。時代による変遷もあり、詳細が不明な点もあるが、おおむね次の通りである。 太夫:高級遊女で吉原でもわずかな人数しかいなかった。高尾太夫、揚巻太夫など、伝説的な遊女の名が伝えられている。宝暦年間(18世紀中頃)に吉原の太夫は姿を消した。 格子:太夫に準ずる遊女であるが、やはり宝暦頃に姿を消した。 花魁は宝暦以降の呼称であるため、太夫や格子は花魁ではない。 散茶:元々は太夫・格子より下位の遊女であったが、後に太夫・格子がいなくなったため高級遊女を指す言葉になった。 座敷持:普段寝起きする部屋の他に、客を迎える座敷を持っている遊女。禿が付いている。 呼出し:散茶・座敷持のうち、張り店を行わず、禿・新造を従えて茶屋で客を迎える遊女。 本来は「呼出し」を花魁と呼んだと考えられる。これらより下位の遊女は花魁とはいわなかった。 なお、店の筆頭である遊女を「お職」と呼ぶことがあるが、本来は小見世で呼んだ言葉で、大見世・中見世では使わなかったという。
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