追放、ネメアーへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/21 15:19 UTC 版)
「ヒュプシピュレー」の記事における「追放、ネメアーへ」の解説
やがて、ヒュプシピュレーひとりがトアースの命を救ったことがわかると、レームノスの女たちはヒュプシピュレーを島から追放し、奴隷として売った。このときトアースは殺されたとも、あるいはシキノス島に流れ着き、タウリス人を治めたともいう。ネメアーの王リュクールゴスがヒュプシピュレーを買い、ヒュプシピュレーは乳母として、リュクールゴスとエウリュディケーの幼い息子オペルテースを養育することになった。 アドラストスら「テーバイ攻めの七将」の軍勢がアルゴスからネメアーに至ったとき、彼らはこの地で水を求めた。「子どもが歩けるようになるまでは地面に置いてはならない」という神託がなされていたが、ヒュプシピュレーはパセリの生えているところにオペルテースを置き、彼らを泉に案内した。その間に、オペルテースは大蛇に食い殺されてしまった。 七将のひとりで予言者のアムピアラーオスはオペルテースを「アルケモロス(非運を始めた者)」と呼び、アルゴス勢は追悼のための競技会を開いた。これがネメアー祭の始まりである。競技において、審判者はオペルテースを悼んで黒衣を着け、優勝者の花冠はセロリで編まれた。
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