迷える者たちの導き
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「モーシェ・ベン=マイモーン」の記事における「迷える者たちの導き」の解説
迷える者たちの導き(Arabic: دلالة الحائرين, dalālat al-ḥā'irīn, Hebrew: מורה נבוכים, Moreh Nevukhim)はマイモニデスによる三つの主著の一つである。この著作は多くの事例について合理的な説明を見出すことによって、ヘブライの聖書学とアリストテレス哲学の調和を探求している。ヘブライ文字で表記された古典アラビア語(ユダヤ・アラビア語)で書かれ、彼の弟子であるセウタのヨセフ・ベン・ユダに送った、三つの部分からなる書簡からなり、マイモニデスのユダヤ法に関する意見とは異なる、哲学的見解の主な情報源となっている。ごく少数の人によってこの著はマイモニデスの作品ではなく、匿名の異端者によって書かれたと信じられている。その中で注目されるのは18世紀の学者レブ・ヤアコブ・エムデンである。 彼の神学的見解や宗教と哲学の関係などの哲学的概念の多くは厳密なユダヤ教神学を超えて関連しているため、非ユダヤ世界において最もマイモニデスに関連づけられている著作であり、幾人かの主要な非ユダヤ人の学者たちにも影響を与えた。その公刊に続いて「中世の残りの時代のほぼ全ての哲学的作品はマイモニデスの見解を引用、注釈または批判した」。ユダヤ教内部においても『導き』は広く普及し、多くのコミュニティが写本を求めたが、同時に一部のコミュニティではその研究を制限したり禁止したりなどの論争を引き起こした。
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