転車台と火の見櫓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 09:23 UTC 版)
1番線の外側には地上とスロープでつながる通路があり、その先端には空中に突き出すような形で転車台が設置されている。これらは、鳥羽線開業以前に賢島方面へ向かう際の乗り換えの便宜を図るために設置された設備の遺構で、スロープを上ってきたバスが転車台で方向転換していた。鳥羽行や賢島行の特急バスが乗り入れ、当駅到着の特急列車と接続していた。1961年(昭和36年)に供用を開始し、一時中断を挟みながらも鳥羽線開業後も定期観光バスが乗り入れ、観光客の便宜を図っていたが、1994年(平成6年)を最後に使用されていない。2016年(平成28年)6月11日放送の『ブラタモリ』(NHK総合テレビ)でタモリらがここまでバスで乗り入れた。近鉄特急史も参照のこと。 建物南端の塔屋はもともと火の見櫓を兼ねており、1936年(昭和11年)から1968年(昭和43年)まで駅構内に伊勢市の消防本部(設置当初は消防組常備部)を置いていた。通信手段が未発達だった当時、市街を見渡せる塔屋は火災の発生を発見するために適し、当番員は1時間交代で警戒に当たっていた。1階には消防車の車庫も残っている。なお、塔屋は非公開である。
※この「転車台と火の見櫓」の解説は、「宇治山田駅」の解説の一部です。
「転車台と火の見櫓」を含む「宇治山田駅」の記事については、「宇治山田駅」の概要を参照ください。
- 転車台と火の見櫓のページへのリンク