謎の減光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 03:05 UTC 版)
「KIC 8462852」の記事における「謎の減光」の解説
2015年9月に、探査機ケプラーの観測により、2011年から2013年の間にKIC 8462852Aがきわめて不規則に減光する様子が観測されたと発表された。変光周期が規則的ではなく、さらに、一度の減光でKIC 8462852Aの明るさが15~22%も暗くなる。たとえ、木星クラスの太陽系外惑星がトランジットを起こしても、全体の明るさのわずか1%の減光にすぎない。このきわめて大きな減光は太陽系外惑星によるものでもなく、また伴星であるKIC 8462852Bの影響を考慮してもこれほど暗くなる可能性はきわめて低い。そのため、巷では地球外知的生命体の巨大建造物が恒星の光を遮ったのではないかという噂も流れた。仮に、その噂が正しいなら、それは巨大なスペースコロニーやダイソン球によるものと思われる。 論文を発表したTabetha Boyajianは「こんな恒星は見たことがない」と発言している。この減光が地球外知的生命体による可能性以外に、ケプラーの不具合、惑星や小惑星、彗星の残骸あるいは破片などによる減光などの可能性も視野に入れて、観測が行われた。 KIC 8462852Aの研究を主導するイェール大学の天文学者であるタベサ・ボヤジャンによれば、この星の電磁波スペクトルを観測して通常時と減光時のスペクトルを比較すれば実際に何が起っているのかある程度推測できるとして、KIC 8462852が次の減光を起こす時に備えてカール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群で観測できるように待機していた。
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