試験力と測定値の精度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/04 00:29 UTC 版)
「ビッカース硬さ」の記事における「試験力と測定値の精度」の解説
硬さの相似則が成立する場合でも、実際には低荷重になればなるほど測定値の精度は悪くなる。これは小さい圧痕ほど読み取り誤差が大きくなる傾向があるためである。 圧痕を読み取る際、例えば真の値から1.0μmだけずれた値を読み取ったとする。圧痕の対角線長さが50.0μmであれば、誤差は全長の2%であるが、対角線長さ10.0μmの場合は10%となる。このように、小さい圧痕ほど読み取り誤差の影響が顕著にあらわれる。これは式2からも明らかであろう。 なお、JIS B 7725に試験機の検証が、JIS B 7733に基準片の校正が定められているが、圧痕が小さい領域では誤差の幅が大きいか、あるいは規定そのものが存在しないものがある。これは上記のとおり、圧痕が小さい場合の相対的な読み取り誤差が大きすぎるため、標準化が困難であるためである。
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