設計上の注意点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 02:58 UTC 版)
「回転リングディスク電極」の記事における「設計上の注意点」の解説
一般的に、ディスクの外径とリングの内径との間のギャップを狭めることにより、速度論的に速い過程を調べることができるようになる。ギャップが狭ければディスクで生じた中間体がリングに達するまでに要する「移動時間」は短縮され、寿命が短い中間体も検出できるようになる。0.1〜0.5 mm程度のギャップならば精密加工技術により製造することができ、それより狭いギャップはマイクロリソグラフィ技術により製造される。 RRDEにおける重要なパラメータとしてもうひとつあげられるのは「捕集率」である。このパラメータはディスク電極で生成された物質のうちリング電極で検出されるもののパーセンテージをあらわす。RRDEの寸法パラメータ群(ディスク外径、リング内径、リング外径)が所与ならば流体力学により第一原理的に捕集率を計算することができる。捕集率の理論値がもつ有用な面のひとつとして、RRDEの寸法のみの関数であり、広い回転速度域にわたって回転速度には依存しないことがあげられる。 もし、リング電極における電流信号が検出可能であることを保証すればよいだけならば、RRDEの捕集率は大きいことが望ましい。一方、ディスク上で生じた短命(不安定)な中間体がリングで検出されるまで残るよう、移動時間は短いことが望ましい。RRDEの寸法を決める際、捕集率の向上と移動時間の短縮はトレードオフになることが多い。
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