解のモジュライ空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/08 07:34 UTC 版)
「サイバーグ・ウィッテン不変量」の記事における「解のモジュライ空間」の解説
解の空間にはゲージ群が作用し、この作用による商をモノポールのモジュライ空間(moduli space)と呼ぶ。 モジュライ空間は、通常多様体である。解は、 と同値なゲージ群の非自明な元により固定されるとき、既約(reducible)な解と呼ぶ。M 上の計量と自己双対 2-形式 に対し既約な解である必要十分条件は、行列式ラインバンドルのコホモロジー類の調和形式の代表元の自己双対部分が、 の調和的な部分となることである。モジュライ空間は既約モノポールを除外すると多様体である。従って、b2+(M) ≥ 1 であれば、モジュライ空間は、(空でもよい)元の計量を持つ多様体である。さらに、すべての成分は、次元 を持つ。 モジュライ空間は高々有限個の spinc 構造に対し、空であり、常にコンパクトである。 多様体 M が単純型とは、モジュライ空間がすべての s に対し有限である場合をいう。単純型予想(simple type conjecture)は、M が単連結で b2+(M) ≥ 2 であれば、モジュライ空間は有限であるという予想である。この予想はシンプレクティック多様体に対しては正しい。b2+(M) = 1 であれば、任意の高い次元のモジュライ空間を持つ多様体の例が存在する。
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