行路計画の作成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:49 UTC 版)
行路の作成においては、泊行路や折り返し駅など、一番制約が厳しくなる箇所から列車の組み合わせを作っていく。制約を満たせない時は、回送列車の設定を検討したり、泊行路を日勤行路に代替できないか検討したりといった方法を取る。どうしても制約を満たした行路計画を作成できない時は列車ダイヤを変更することになる。 続いて、そのようにして作った行路の断片をつなぎ合わせて1日の行路を組み立てていく。検査周期、勤務時間といった諸条件を考慮しながら試行錯誤で条件を満たした行路を計画することになる。 なお、長大な鉄道路線で車両基地や乗務員所属区所が複数存在している場合や、他路線への乗り入れが存在している場合には、関連している車両基地・乗務員区所の間でどこにどの列車の運用を割り当てるかの考慮が最初に必要となる。割当可能条件により担当区所が限定されることもあるが、複数の区所が受け持ち可能な場合は区所間での運用の受け持ちを変更することで制約条件を満たせるようになることがあり、複雑な計画となる。 平日ダイヤと休日ダイヤを分けて設定している路線では、行路計画も平日行路と休日行路のそれぞれで設定する。 臨時列車の運行に対しては、計画段階で考慮されている予定臨時列車である場合は、あらかじめ行路計画に含んでおくことがある。一方で、運転期日が少ない臨時列車や突発的な臨時列車の場合は、所定の行路を大幅に変更したり、臨時列車対応専用の新たな行路を設定したりして対応する。 行路計画の作成は運行計画の作成担当部署が中心になるが、現場の実情を反映するために各区所との調整・修正が繰り返し行われて最終的な行路計画となる。
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