血管極
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/16 01:34 UTC 版)
腎小体へ流入する輸入細動脈、流出する輸出細動脈は一点に集まり、これを血管極と呼ぶ(図3)。血管極は尿細管の接続口、すなわち尿管極とちょうど逆の位置にある。血管極の両血管の間には、腎小体に入る直前の輸入細動脈側に極枕(糸球体傍細胞)が、輸出細動脈側に、メサンギウム細胞(糸球体外血管間膜)が密に集合している。両細動脈と極枕、メサンギウム細胞に接して遠位直尿細管の太い上行脚の終部が接し、腎小体側の太い上行脚の内壁には緻密斑と呼ばれる密な細胞が集まる(図4)。なお、遠位直尿細管の太い上行脚とは、腎小体から発した尿細管がヘアピン状の経路を経て戻って来た部位を呼ぶ。尿細管の末端に近い部分である。 腎小体に血管極が存在する理由、各種の細胞が密に並ぶ理由は、これが糸球体へ流入・流出する血液、もしくは、濾過される原尿の量や成分を調整する一種の制御装置となっているからである。
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