酵素による制御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/16 01:34 UTC 版)
先ほど触れた血管極では、常時、血液量と血圧を監視している。極枕、メサンギウム細胞、緻密斑の三組織はほ乳類に特有の組織であって、脱水、ナトリウムイオン不足、血圧低下を検知し、レニンと呼ばれるプロテアーゼを分泌する。レニンは血中でアンギオテンシンIを形成する反応を促す。肺を通過した血液では、アンギオテンシン転換酵素が不活性なアンギオテンシンIを活性型のアンギオテンシンIIに変換する。アンギオテンシンIIは副腎皮質に作用し、アルドステロンの分泌を促す。アルドステロンは、複数の尿細管が流れ込む集合管に作用し、ナトリウムイオンと塩化物イオンを再吸収させ、カリウムイオンの尿中への分泌を促す。ナトリウムイオンに引きずられて水の再吸収率が高まり、血圧と血液量が回復する。これでホメオスタシスが保たれたことになる。
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