蜂の巣の平右衛門
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 04:05 UTC 版)
『道行旅路の花聟』が初演されたときに同じく三段目の「裏」として出されたのが、通称『蜂の巣の平右衛門』である。ただし近年では上演を見ない。内容は、塩冶家の足軽寺岡平右衛門が鎌倉から国許へ書状を届ける途中、近江の鳥本宿の茶店に立ち寄り休む。そこで巣にいた蜂がよそから来た蜂と争うのを見るなどして胸騒ぎを覚え、鎌倉へ引き返そうとするが、蜂の争いとは塩冶判官が師直へ刃傷に及ぶ兆しであったというもの。これも三升屋二三治の作であった。平右衛門は五代目海老蔵で、海老蔵はこの平右衛門を『道行旅路の花聟』の前に演じ、次に勘平へと早替りして出た。『蜂の巣の平右衛門』は『日本戯曲全集』第十五巻に台本が収録されているが、「四段目裏」となっている。
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