藤井かよ
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藤井 かよ(ふじい かよ、1936年1月17日[1][2] - 2009年12月29日[3])は、日本の英米文学研究者、比較文化学者、翻訳家。
人物
1959年早稲田大学文学部卒業。1959年から1963年アメリカ、イギリス、イタリアへ遊学[4]。1968年同大学大学院博士課程満期退学(英文学)。 大正大学文学部講師、早稲田大学文学部講師[5]。1978年より大正大学教授[4]。
2006年「恋愛小説と現代の女性文化」で大正大学文学博士。2006年定年、名誉教授[6]。 大正大学は藤井の遺志により留学生向けの「藤井かよ奨学金」を運用している[6]。
著書
- 『大学"象牙の塔"の虚像と実像』(丸善ブックス) 1997
翻訳
- 『マロウンは死ぬ』(サミュエル・ベケット、永坂田津子共訳、太陽社) 1969
- 『フィネガン徹夜祭』(ジェイムズ・ジョイス、鈴木幸夫, 野中涼, 紺野耕一, 永坂田津子, 柳瀬尚紀共訳、都市出版社) 1971
- 『ネルンストの世界 ドイツ科学の興亡』(K・メンデルスゾーン、藤井昭彦共訳、岩波書店) 1976
- 『セント・アーベインの騎士』(モルデカイ・リッチラー、井内雄四郎共訳、早川書房) 1978
- 『飼われた猫のように ある愛の記憶』(エリザベス・マクニール、早川書房) 1979、のち映画化され『ナインハーフ』としてハヤカワ文庫
- 『貝殻の上のヴィーナス』(キルゴア・トラウト、ハヤカワ文庫) 1980
- 『時間の源流をたずねて その物理像の変遷』(D・パーク、藤井昭彦共訳、講談社) 1981
- 『解放されたフランケンシュタイン』(ブライアン・W・オールディス、早川書房) 1982
- 『二十歳への時間割』(マーティン・エイミス、早川書房) 1982
- 『オー・マスター・キャリバン!』 (フィリス・ゴットリーブ、ハヤカワ文庫) 1982
- 『ハーヴァード・メディカル・スクール ぼくの医学修行』(チャールズ・レバロン、早川書房) 1983
- 『ヴェネツィア幻視行』(ジャネット・ウィンタースン、早川書房) 1988
- 『砂の上の雲』(ガブリエッラ・デ・フェラーリ、早川書房) 1993
脚注
注釈
- ^ 『英語年鑑』のかよの住所と『著作権台帳』の昭彦の住所は同一。
出典
- ^ 日本学術振興会 編『研究者・研究課題総覧 人文・社会科学編 1990年版 /人文科学』日本学術振興会、1990年4月、1467頁。NDLJP:13145849/742。
- ^ 『現代日本人名録』2002年
- ^ 大正大学への問い合わせによる。
- ^ a b 『パリティ』1999年11月号 執筆者・翻訳者紹介
- ^ 『時間の源流をたずねて』 (講談社,1984)の奥付による
- ^ a b 平成27年度 藤井かよ奨学金募集要項
- ^ 柳瀬睦男『科学の哲学』岩波書店〈岩波新書〉、1984年3月21日、11頁。NDLJP:12590120/9。「藤井かよ先生(物理の藤井昭彦先生の夫人で英文学者)」
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