葉緑体の系統に関して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 14:06 UTC 版)
従来、葉緑体は単系統、単一の起源を持つと考えられている。すなわち、真核細胞の進化の初期にシアノバクテリアのような光合成生物が共生体となり、葉緑体化した。これを一次共生と呼び、これによって成立したのが緑色植物、紅藻類、灰色藻類で、これらを一次植物と言う。それ以外の藻類は一次植物の藻類を共生体として取り込み、それを葉緑体化したものなので、これらを二次共生、二次植物と言う。つまり全ての葉緑体は最初に真核細胞とシアノバクテリアとの間に成立した一次共生に始まり、これはただ1回のみ起こったと考えられてきた。 しかし本種の色素体は上述のような系統上の位置が確認されており、これは通常の葉緑体とは異なっている。つまり上記の葉緑体が単系統であるというこれまでの考え方に対する唯一の例外となる。同時にまた、一次共生という現象そのものに対する理解にも大いに役立つことが考えられる。
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