船舶での被害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 10:13 UTC 版)
石油タンカーやLNGタンカーなど大量の液体を輸送する船舶では、海上運航時の低周期揺動が内容物のスロッシングを引き起こすことが問題となっており、LNGタンカーではメンブレン方式で構造が損傷する事例が出ている。このためタンクを球体にすることで構造を強くすると共に衝撃を軽減する例が多いが、これは積極的なスロッシング対策ではない。スロッシングの発生を防止するには、一般にタンク内の液体を5%以下もしくは95%以上に制限する運用で回避することも出来るが運用性に制限が出るため、より積極的にスロッシングを制御できるよう、自立角形タンク方式(SPB方式)が日本で開発されている。この方式では、タンク内に構造部材を配置できるため、タンク内の液体と船体運動の同調を回避する隔壁の配置が可能となり、さらにタンク内の大骨が内部液体の運動を妨げる効果があることから、スロッシング衝撃荷重が発生しない安全なタンクとなる。
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