自動絞りの連動方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/30 06:04 UTC 版)
自動絞り(半自動絞りを含む)では、シャッターレリーズに連動して絞りが絞られるように、カメラ側からレンズ側に何らかの方法でシャッターレリーズを伝達する必要がある。 レリーズ連動方式 レンズに押し込まれているときだけ絞りが絞り込まれるレリーズボタンがついており、カメラに装着するとカメラ側のレリーズボタンと一体となって完全自動絞りのように機能する。エクサクタマウントのカメラ・レンズなどに採用されたが、レンズ口径の制限が大きく、構造も複雑になるため廃れていった。 ピン押し込み方式 レンズマウント内側に設けられたピンがカメラ側の連動装置で押し込まれているときだけ絞りが絞り込まれる方式。プラクチカマウント(M42マウント)に採用された例が有名である。絞り込みピンの動作ストロークが短いのでシャッター速度優先AEへの対応ができず、廃れていった。 外部レバー連動方式 レンズ外部に絞り込み連動レバーを設け、カメラ側レバーと連動させる方式。ミランダカメラのオートメックスやセンソレックスなどで採用された。外部に露出した連動レバーがシャッターレリーズ時に動くため、撮影者の手に当たって動作不良などを起こすことが多く、ほとんど使われなかった。 内部レバー連動方式 最も一般的な方式で、マウント内側に連動レバーを置いてシャッターレリーズと連動させる方式である。常時開放型と常時絞込み型があるが、常時開放型は蛇腹装置やリバースリングなどを用いた場合のために手動絞りに切り替える機構が必要になるため、多くのメーカーは常時絞込み型を採用した。常時開放型はキヤノンなど限られたメーカーのみが採用している。 電子制御連動式 レンズ側のソレノイドやステッピングモーターなどで羽根を開閉し、制御は電気信号によって行う方式。キヤノンEFマウントなどに採用されている。レンズ側との機械的な連動が必要ないため、シフトレンズなど特殊なレンズにも自動絞り機構を搭載することが容易であるが、接点が汚れると動作不良の原因になる。
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